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石野真子、“お母さん女優”として引っ張りだこ 思い出に残る母親役は『花より男子』

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■デビュー45年 60代は「体力や気力のバランスを整えながら進んでいきたい」



 オーディション番組『スター誕生』で合格し、1978年にシングル「狼なんか怖くない」でデビューした石野。愛らしい笑顔、伸びやかな歌声でファンの心をわしづかみにし、一気にスターダムを駆け上がった。

 デビュー当時を回想してもらうと、「兵庫から上京して、芸能界に入って。『狼なんか怖くない』が街から聴こえてきた時は、“私の歌だ!”とものすごく感動しました。作詞は阿久悠さんで、作曲が吉田拓郎さん。恵まれすぎていますよね」とにっこり。「あれよあれよという間に忙しくさせていただくようになって、3ヵ月ごとくらいのペースで新曲を出して。毎日のお仕事が10本くらいあるので、それが終わった夜中にレコーディングをしていました。“目の前のお仕事に必死”という感じでしたね」とがむしゃらに10代を過ごした。


 女優業やバラエティ番組、司会業など活躍の幅を広げながら、来年は芸能界デビュー45周年を迎える。石野は「数字に弱いので、だいたいそれくらい?という感じ」と数字にはこだわりがない様子で、「なんとなく、流れるままに。流れに乗ってここまで来ました」と穏やかな口調でこれまでの道のりを振り返る。

 さらに「“生活していけるかな、大丈夫なのかな?”と思うような時期もありました」とも語る。「芸能界のお仕事には、やっぱり波がありますよね。私は受け身かもしれませんが、流れるまま、ふわふわと。そういった感覚でずっと進んできたように思います。もちろん落ち込む時だってあるし、いつも穏やかな気持ちでいられるわけではありませんが。でも“今ちょっと、大変な渦の中にいるな”と感じるような時は、一度その渦から抜け出して、自分を客観視するようにしています。そうすると案外、気持ちが楽になったりするもの。どっぷりとその渦に浸かりすぎず、少し他人事にしてみる」と困難に直面した時の対処法を打ち明けるが、なによりも欠かせなかったものは「周囲の支え」だという。「ここまで自分自身も頑張ったと思いますが、そうしているとやっぱり支えてくれる人がいるもので。私は周囲に支えられまくっています」とこつこつと取り組んでいれば、必ず誰かが見てくれているものだと実感を込める。


 人柄や表情も柔らかく、60代に足を踏み入れた今もとびきりチャーミングだ。石野は「60代は、体力や気力のバランスを整えながら進んでいきたい」と希望。「贅沢なことですが歌も大好きなので、何らかの形でまたファンの方にお会いできたらうれしいですね。“待ってくださっている方がいる”ということが励みになります…」とコンサートにも意欲をのぞかせ、「私は渡辺真知子さんと同期で、デビュー当時は歌番組で毎日のように顔を合わせていました。何年か前に真知子さんのコンサートを観に行かせていただいたことがあるのですが、イントロが流れた途端に泣いたりして。やっぱり歌には、一瞬にして当時を思い出す“魔法”のようなものがある。歌っていいものだなぁと感じています。そして今回はお芝居。時間をかけて観に来てくださった方が、心を揺らしてくださったらうれしいなぁ」と語っていた。(取材・文:成田おり枝 写真:高野広美)
 
 舞台『きっとこれもリハーサル』は、東京・新国立劇場小劇場にて9月29日~10月13日、大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて10月22日上演。

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