唐田えりか「演技で恩返ししたい」 休養期間を経て気持ち新たに
さらに、唐田は「まだお芝居を“好きです”としっかり言えるほど自信が持てているわけではないのですが…」と前置きしつつも「お仕事をお休みしていた時期に、事務所の方々と毎日いろいろお話をさせていただいて…。こんなにも自分と向き合ってくださる方々がいるということに救われたし、変わらなければという思いがずっとあったんです。今はしっかりと作品に向き合い、いいお芝居をすることで、大切な人たちに恩返しをしたいという思いが、女優業への強い原動力になっています」と胸の内を明かした。
演じるのではなく、その場に存在するように…。そんな唐田のイメージした俳優像は、竹馬監督の現場で体現できたのだろうか――。
「変なところに力が入ることもなく、本当に現場に身を任せて立つことができたことには感謝しかないです」と撮影を振り返ると、共演した遠藤との距離感を含め、作りこむことなく“感じること”を大切にした撮影だったという。
作品が公開され、観客のもとに届く。「まだ自分が出ている作品を客観的に観ることができないんです」と苦笑いを浮かべると、今後について「まだこうしていきたいという具体的な目標を立てるよりは、与えていただいた役を丁寧に演じていくことを大切にしていきたいです」と語った。(取材・文:磯部正和 写真:松林満美)
映画『の方へ、流れる』は、11月26日より全国順次公開。