Sexy Zone・中島健人「アンバランスに生きたい」 25歳で選んだ“特化型”の人生
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14歳でジャニーズ事務所に入所した中島も、現在28歳。30代を前に、役者として成長の実感を聞くと、「以前の自分とはかなり違うと思います。僕は25歳が自分の中でターニングポイントでした。25歳って、すごく人生のことを考える時期だと思うんです」と答える。
映画『ラーゲリより愛を込めて』より(C)2022 映画「ラーゲリより愛を込めて」製作委員会(C)1989 清水香子
中島の所属するジャニーズ事務所には、才能あふれる人物が数多く存在する。非凡な集団の中でも輝きを放つため、彼はあらゆる分野で幅広く活躍することよりも、あえて“特化型”で生きていくことを選んだ。
「僕が25歳の時、ジャニーさんのお別れ会で『ジャニーズってものすごく人が多いな』って思ったんですよ(笑)。『これだけ多くのジャニーズの中にチャンスが1つあっても、俺のところには来ないよな』って。分母がこんなにあっても分子は1なので、自分はなにかに特化してチャンスをつかんでいかないといけない。ジャニーさんがそういうヒントをくれた気もしました」。
中島が25歳になった2019年は、恩師・ジャニ―喜多川さんがこの世を去った年であるとともに、中島の俳優人生においても特別な年であったという。
“ここさけ”(『心が叫びたがってるんだ。』[2017])、“みせコド”(『未成年だけどコドモじゃない』[2017])、『ニセコイ』(2018)の映画3作品の出演を振り返り、「2017年、2018年のこの3作品は本当に印象的。作品への取り組み方をはじめ、さまざまなことを学びました」と告白。
「翌年の2019年は映画作品に1つも携われなかった年だったので、『変わらないといけない』『数多くジャニーズがいる中で特化しないといけない』と判断しました。それまではバランスよく生きてきたつもりでしたが、『アンバランスに生きたい』と思ったんです。その方が自分の強みを伸ばすことができるし、個性をもっと磨けるんじゃないかなって。それで、映画やドラマといった映像作品や、作曲などのクリエイティブに振り切る選択をしました」と自身の転換期となった2019年を振り返った。
事務所の先輩である岡田准一の言葉に背中を押されたのも、そんなタイミングだったという。
「『30代の生き方を考えた方がいい。俺は23歳の時にそれを考えていた』という岡田さんのアドバイスはすごく効いています。(話を聞いた時)僕は25歳でしたが、『やるしかない』と思いました。岡田さんの言葉はずっと胸に残っています」と精悍(せいかん)な顔つきで語りながら、インタビューの最後には、「岡田さんとはよくメールもするんですが、すてきな言葉がたくさん返ってくるんです。そして絵文字が全部かわいい」とオチをつけ、和ませることも忘れなかった。
30代の人生を考え、“特化型”で生きていく選択をした中島。今後、俳優としてどのような作品に出演し、新たな一面を見せてくれるのか、活躍が楽しみだ。(取材・文・写真:山田健史)
映画『ラーゲリより愛を込めて』は公開中。