木村拓哉「月9でこの題材は不可能だと」 『教場0』は枠のイメージを超える熱い作品に
これまでは、警察学校という特殊な空間での物語だったが、本作では日常のなかの風間が描かれる。
「スペシャルドラマと大きく違うのは、視聴者の皆さんが生活している空間で風間という人間が描かれること。最初に監督とは、どう違和感なく、面白くできるかを話し合いました。スペシャルドラマを2本作ったうえで、それよりも以前を描くので、そこはいろいろな逆算をしなければいけないという難しさもありました。でも、これまで2本作品を作ったスタッフさんがいるので、皆さんが『彼だったらこうしますよね』と先回りして考えてくださる。ベクトルが同じ方向を向いている人たちと、互いを理解し合えている現場というのは、非常に面白いです」。
各部署がしっかりとコンセンサスをとって臨んだ本作。異質の主人公を月9で描くというチャレンジに立ち向かっていくなかで、いまの世の中の風潮への寄り添い方も頭を悩ませる部分なのかもしれない。
「まあ、いまは現場でリスペクト・トレーニングという言葉が存在しているわけで。そのなかで、風間の指導方法って、現代に合っているかどうかというのは、非常に疑問が持たれるところではあります。でも、そこはフィクションという強い盾を振りかざして、しっかりと作っていきたいと思っています」。