谷原章介、10人家族の夕食に腕をふるう日々「毎日となると献立が思い浮かばない(笑)」
モデルとしてデビュー後、30年以上にわたり、映画、ドラマ、舞台、司会などジャンルを問わない活躍を続ける谷原章介。『めざまし8』(フジテレビ系)でMCを務めるハードな毎日のかたわら、私生活では妻、6人の子ども、父、義母の10人家族の夕食担当として料理の腕をふるう。そんな彼のレシピをまとめた『谷原家のいつもの晩ごはん』が20日に発売に。昨年50歳を迎えた谷原に、日々向き合う料理や家族への思い、キャリアの中でのターニングポイントなどを語ってもらった。
【写真】谷原章介、エプロン姿が似合いすぎ!
◆料理は日常的なこと 献立に頭を悩ませる毎日
プロの料理人や料理番組スタッフもうなるほど、芸能界きっての料理上手として知られる谷原章介。そんな彼にとって初のレシピ本となる本著には、家族のために繰り返し作ってたどり着いた“究極の定番ごはん”がずらり。「ねぎ餃子」や「しょうが焼き」など、“映え”を狙うのではない日々の食卓を彩る50超のメニューを紹介。しかも牛肉ではなく鶏肉を重宝したり、“ハナマサ”LOVEな調味料など、毎日キッチンに立ち大家族の食卓を支えるからこそのこだわりが詰まった1冊となっている。
『谷原家のいつもの晩ごはん』書影 (C)マガジンハウス
――初めてのレシピ本となりますが、最初にお話を聞かれた時のお気持ちは?
谷原:いつか出版してみたいとは思っていたのですが、いざ実現するとなるとすごく緊張しました。皆さんにお手に取っていただくにはどうすればいいかなということをすごく考えました。
僕が普段やっている仕事は、スタッフの皆さんが積み上げてくださったものに、最後に塩を振ったり、この部位いらないなってカットするような仕事なんです。0から作るということはあまりしたことがなく、自分のすべてが詰まっている本でもあるので、少し気恥ずかしさもあります(笑)。
――レパートリーの中から掲載メニューを決めるのは大変だったのではないでしょうか。
谷原:日々備忘録的に、作った料理の写真を撮っているんですね、レシピに起こさなくてもこういう風に作ったなと思い出せるので。その写真を編集担当の辻岡さんに見ていただいて掲載メニューを決めていきました。
――出来上がりをご覧になって、いかがですか?
谷原:普段レシピを書きながら料理しているわけじゃないので、それを再現したものとなっています。1つ1つの料理に、僕が感じていたことや思い出みたいなものがあって、できる限り記憶を呼び起こして文章にしたので、それも同時に楽しんでいただけるとうれしいです。
――お料理は昔からお好きだったのですか?
谷原:幼いころからよくしていたので日常的なことなんです。20代後半くらいから、外で飲み歩いたりすることに飽きて自炊するようになっていったんですよね。その流れで結婚してからも子どもたちにご飯を作ったりするようになって。『きょうの料理』(NHK)をやらせていただいて、いろんな料理家の方にお話を聞いたりすることで、自分の中ですごく興味が深まって、より楽しくなっていきました。
――谷原さんにとって料理とはどんな存在でしょう。
谷原:日々やることなのでルーティンみたいなところもありますけども、役者をずっとやってきて、役者って仕事がなかなか完成しないんですよね。でも、料理ってその日のうちに準備から完成までできあがるじゃないですか。失敗することもありますけど、その日のうちに達成感があって、完結してすっきりする。自分の中でストレス発散や気分転換にもなっていますね。
でも、毎日のことなので、どこかやらなきゃいけないという側面もあるじゃないですか。毎日となるとレシピが思い浮かばないんですよね。日々何がつらいって、作ることより今日のメニュー何にしよう?と考えることのほうが疲れる。これ作って!とリクエストされるほうがよっぽど楽だなって、世のお母さんたちと同じようなことに頭を悩ませています(笑)。献立は子どもが6人いますから、それぞれの好みや、年齢の開きがあるので辛さへの耐性なども考えながら決めています。