“マリオ”宮野真守&“ルイージ”畠中祐、ゲームの再現は「すごく頑張った」 『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』を語る
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スーパーマリオブラザーズの世界を原作としたアニメーション映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』が全国公開中だ。マリオ&ルイージのほか、ピーチ姫、クッパ、キノピオ、ドンキーコング、カメックなど、おなじみのキャラクターが大集結する本作は、“マリオの生みの親”である任天堂代表取締役フェローの宮本茂も製作として参加し、スーパーマリオブラザーズ愛にあふれた作品となっている。そして、マリオ&ルイージの吹き替え声優を務めるのが、声優の宮野真守と畠中祐。「ヒアウィーゴー!」など、誰もがゲームの声を脳内再生できるような既存の強いイメージがある中で、どんな役作りのアプローチを取ったのか。二人に話を聞いた。
【動画】宮野真守&畠中祐、貴重な「ヒアウィーゴー!」や「アバババババ」を披露! インタビューの様子
■「ヒアウィーゴー!」を猛練習
ーー宮野さんは「ルイージ役が畠中さん」、畠中さんは「マリオ役が宮野さん」と聞いたときの印象を教えてください。
宮野:そもそも自分がマリオの吹き替えを担当すること自体がビックリで、とてもありがたく、光栄だったんですけど、緊張やプレッシャーもあったので、そんな中で、弟のルイージ役が畠中くんって聞いたときは、なんか面白い組み合わせにできるんじゃないかって思いました。僕がお兄ちゃんで、畠中くんが弟っていう関係性が、すごく想像できて…。過去には、宿敵同士や師弟関係などで共演してきたんですけど、その経験があったからこそ、「兄弟いけるな」っていう感覚が僕の中にありました。
畠中:僕が宮野さんに初めてお会いしたのは、10代のときだったんです。宮野さんの作品にゲストとして出たことがあって。
宮野:そうそう。わ~。若いな~って(笑)。
畠中:あはは(笑)。僕にとって宮野さんは、そんな前からずっとお世話になっている方で、これまでもお芝居を近くで浴びさせていただいていたので、ヒーローのような存在なんです。だからこそ宮野さんが、僕の中でヒーローであるマリオの声を担当するのは、胸がワクワクしてうれしかったです。
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』場面写真 (C)2023 Nintendo and Universal Studios
ーー相性ピッタリだったのが納得です。今回、マリオとルイージの吹き替えは、「ヒアウィーゴー!」など耳なじみのあるゲームの声のイメージを守りつつ、クリス・プラットさんなどアメリカ版の演技も意識しないといけなかったんじゃないかなと思います。どのような役作りをしたのでしょうか?
宮野:今回はもとのキャストの演技をなぞるというよりかは、日本語版として自分たちのアプローチをしてくださいとディレクションがあったので、どんな心持ちでマリオを演じるかに集中しました。「ヒアウィーゴー!」や「イッツミー」、「ワッフー」などのおなじみのセリフは、ゲームの音声を再現してということだったので、そこはすごく頑張って、スタジオ内で二人で練習しましたね。
宮野真守
ーー短いセリフだからこそ難易度が高そうですが…。
宮野:難しいというよりかは、マリオを演じている喜びの方が勝っちゃって、自由にリアクションを入れていました。ジャンプする時に「フ~ッ!」って言ってみたり…! 自分が思いついたリアクションを満遍なく入れていいよって言われていたので、「マリオだったらどうするかな…」って自分の中で構築しながら叫んでいました。
ーー宮野さんなりの“マリオ”になっているんですね! 畠中さんはどうでしたか?
畠中:ルイージも相当表情がついたキャラクターだったので、「アバババババ」とか「アイヤイヤイヤイヤイヤ」とか「ウワ~」みたいな“これぞルイージ”みたいな声を随所に入れたいなと思っていました。だから原音と比べると、「アバババババ」「アイヤイヤイヤイヤイヤ」を多すぎるくらい言っちゃってるかもしれないんですけど、そこは“日本語吹き替え版ならでは”として楽しんでほしいです!
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』場面写真 (C)2023 Nintendo and Universal Studios
ーー注目ポイントですね。それでは映画の演出について聞かせてください。今回の映画では、土管の中身やアイテムの摂取方法など、ゲームの世界を拡張した“映画ならではの演出”がたくさんありました。宮野さん、畠中さん的見どころはどこでしょうか?