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『ウィッシュ』主人公アーシャをプリンセスにしなかった理由とは? 監督が語る

アニメ

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クリス・バック

ファウン・ヴィーラスンソーン

■実はスターに「声」の設定もあった

バック:スターは、アーシャが願ったことで地上に舞い降りたキャラクターです。実は最初は、形状を変えられるという設定でした。人間や動物の声も当ててみたのですが、物語が進行していく中で「シンプルに」という話になり、非常にかわいらしいボールのような形状になりました。ボールと言えば、アニメーターは、アニメーションを学ぶ初級コースで、ボールを縮小させたり、動かしたり、弾ませたりということを行ったりします。そんなアニメーターの経験も込められています。それからミッキーマウスからインスパイアされたハートマークも顔に。そしてアニメーターが美しいパントマイムの演技を通して、命を吹き込んでくれました。スターはしゃべらないというのも特別で、魅力の1つだと思っています。

ーーもともと声まで当てたのに、なぜしゃべらない設定に?

ヴィーラスンソーン:声を与えてしまうと、アーシャがこれからどうすればいいのかを、全部言ってしまうことになるんですよね。そうすると、アーシャにとって物語的な壁がなくなってしまう。やっぱりアーシャが自分自身で道を見出していくほうが面白いんじゃないかと思いました。あと、スターはクリエイティビティーや希望、可能性などのエネルギーの象徴でもあります。皆さんもそうだと思うんですけど、クリエイティビティーってなかなか言語化できないもの。だからこそ言葉を持たないというのが合うんじゃないかなと思いました。そして観客もスターが何を考えているのかを読み取ろうとする面白さがあるんじゃないかと思っています。

スター (C)2023 Disney. All Rights Reserved.
ーーではマグニフィコ王についても教えてください。どのようにしてこのキャラクター設定にたどり着いたのでしょうか?

バック:ヴィランらしいヴィランはディズニー・アニメーションでも久しぶりだったので、キャラクター作りの面白さややりがいを感じました。ただ最初は邪悪さが全面に出ているという設定だったんですけど、チャーミングなところや彼の傷、どんな行動を取るのかを少し見せるような形に変わり、結果的に闇落ちする彼の姿を見るような流れとなりました。

ヴィーラスンソーン:彼はナルシストなので周りから敬愛されることが喜びだと思います。その一部としてショーマンシップのような部分が出てくるんですけど、同時に楽しいキャラクターでもあって、それはクリス・パインがもたらしてくれたものだと感じています。彼が演じたおかげで、ヴィランが真面目でつまらない役じゃなくてもいいんだと思えました。

マグニフィコ王 (C)2023 Disney. All Rights Reserved.
ーー強烈なインパクトを残してくれました。それでは最後にバックさん、ヴィーラスンソーンさんが『ウィッシュ』に込めた“願い”を教えてください。

ヴィーラスンソーン:アーシャは、夢を追う中で何があったとしても諦めずに追い続けます。何かを必要としたときに、アーシャのことを思い出してもらえる。皆さんにとって、そんな映画になるとうれしいです。

バック:もしも願いを忘れたり、諦めたりしている人にとって『ウィッシュ』が再び願いを追いかけるインスピレーションになればと思います。

(取材・文:阿部桜子 撮影:クランクイン!編集部)

 ディズニー・アニメーション最新作『ウィッシュ』は全国公開中。

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