明石家さんま&松尾貴史、40年の付き合いの2人 舞台に向き合う姿勢は同じ「初日に間に合えばいい」
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“お笑い怪獣”明石家さんまが、自身が命名した新劇場「IMM THEATER」のこけら落とし公演で、4年ぶりとなる舞台出演を果たす。『斑鳩の王子 -戯史 聖徳太子伝-』で演じる聖徳太子役は、バラエティ番組で出演者のトークを瞬時に最大限に活かしきるさんまにぴったりのように思える。そんな本作について、共演の松尾貴史、演出の水田伸生と共に話を聞くと、裏話続出の爆笑トークが展開された。
【写真】インタビュー&撮影中も爆笑の連続! 笑顔あふれる明石家さんま&松尾貴史
◆本物は誰も知らない聖徳太子役 “飄々とした感じ”で演じる
――4年ぶりの主演舞台『斑鳩の王子―戯史 聖徳太子伝―』では、聖徳太子を演じられるそうですね。ひな壇のバラエティなどで見るさんまさんのイメージそのもので、聞いた瞬間、ビビビッときました。
さんま:“ビビビ!”になります? “アララ?”でしょ(笑)。『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを始めた頃に、人の話を聞き分けるようなイメージを持たれて、「聖徳太子みたいな奴やな」と言われたこともちょこちょこあるんですよ。水田(伸生)監督と(脚本の)輿水(泰弘)が、たぶんそういうイメージからあいつに聖徳太子をやらそう、苦しめてやろうと思ったんやと思います。
水田:前回の『七転抜刀!戸塚宿』が終わってからコロナ禍になってしまい、輿水さんとも会えなかった中、翌年に輿水さんが脚本を書くことになり、雑談の延長線上で『歴史上の人物はどうでしょう』という話が出たんです。それで(さんま)師匠→奈良→聖徳太子となって、相談した形でした。
さんま:歴史上の人物でいくと、大昔のコンピューターが弾き出した結果では、僕の顔が織田信長の顔に近い芸能人ダントツ1位だったんですよ。それで柳葉敏郎が秀吉をやったとき(『天下を獲った男・豊臣秀吉』1993年・TBS系)に、「さんまさんの織田信長に説教してほしい」というリクエストがあって、衣装合わせに行ったら監督が足軽に変えよったんですよ。「ホントは似てるのに、ドラマとして考えると僕は織田信長じゃない」って(※信長は世良公則が演じた)。それで、ショック受けて(笑)。そのあと木村拓哉が映画(『THE LEGEND&BUTTERFLY』2023年)でやり、(北野)武さんの映画では加瀬亮がやって、あのとき信長じゃなくて良かったなと今はそう思っています。
『斑鳩の王子 -戯史 聖徳太子伝-』ポスタービジュアル
――松尾さんは、さんまさんが聖徳太子をやられると聞いてどうお感じになりましたか。
松尾:もうありとあらゆる、そこらへんに散らばっているものを全部材料にされる方なんでね。
さんま:なんかゴミ拾いみたいやないか。
松尾:いやいや、サステナブルなね(笑)。ぴったりじゃないかなという気がしますね(笑)。
――稽古はもう始まっていますね。
さんま:最初はキッチュ(松尾貴史の旧芸名)と二人のところやなと思ったら、どっちも全然セリフ入ってなかった(笑)。
松尾:いや、ちょっとぐらいは入ってましたよね。
さんま:入っているふりしてたな。なんやったっけ、ホンも見ていない俺のほうが入っていたセリフもあったし。そんなことやから先に他のところから固めていこうと。だから、一番迷惑してるのは、ずっと後のシーンやと思ってた中尾(明慶)やろなあ(笑)。急に今日からになって、特訓始めたとこですわ。
――聖徳太子のセリフはどんな感じになるのですか。
さんま:いろいろ考えたんですけども、特に厩戸の時なんかは結局、このままでいけるかなって。さんまが聖徳太子をやればこうなるというふうに演じようとはしていません。誰も知りませんしね。コピーするにも各々の想像になると思うので、飄々とした感じを選んでます。
――松尾さんは何役も演じられるそうですが。
松尾:端っこのも入れると4つくらいあったと思います。メインの役と、なんか呼び出されるへんてこ神様と、最初に一瞬出てくるような役、そんなような感じでございます。
さんま:もともとモノマネ名人やから羨ましかったりもするけど。
松尾:でも元がわかってないんですよ(笑)。
さんま:ほんと、わかってないっていうな。だから本人がどう捉えるかっていうイメージ。昔われわれの仲間がモノマネ歌番組で天平美人をやって、ディレクターに怒られたことあるんですよ。いや、誰も知りませんやん言うたんです。知らんけど違うだろ馬鹿野郎って。そんな例もあります。
水田:稽古は部分的に始まったところではありますが、すでに爆笑です。