『SHOGUN 将軍』鞠子役抜擢のアンナ・サワイ、ハリウッド女優へと羽ばたいたその道のり
世界で活躍する俳優の真田広之が製作・主演を務めた戦国スペクタクルドラマ『SHOGUN 将軍』(ディズニープラスにて配信中)で、物語の鍵を握るヒロイン・戸田鞠子をミステリアスに演じたアンナ・サワイ。映画『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』(以下、『ワイスピ』)、配信ドラマ『モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ』(以下、『モナーク』)、そして本作と、快進撃を続ける彼女は、いかにしてハリウッド注目の女優へと駆け上がったのか。日本を代表する国際派俳優・真田の若き後継者でもあるアンナの足跡とその魅力を、クランクイン!が単独インタビューを通して深掘りする。
【写真】美しく凛とした雰囲気が“鞠子”役にぴったり! アンナ・サワイ、撮り下ろしショット
◆映画初出演で演じることの“喜び”を知る
本作は、ジェイムズ・クラベルのベストセラー小説『SHOGUN』をハリウッドが連続ドラマ化したアクション満載の本格戦国ドラマ。1600年、「関ヶ原の戦い」前夜の日本。戦国最強の武将・吉井虎永(真田)に敵の包囲網が迫るなか、ある日、彼の窮地を救う秘密を持ったイギリス人航海士ジョン・ブラックソーン(後の按針/コズモ・ジャービス)が漂着する。虎永は、キリスト教を信仰し英語が堪能な戸田鞠子(アンナ)に通訳を命じ、按針を身近に置くが、その存在はやがて虎永の勢力に大きな影響を与えることになる。
ニュージーランド生まれ、東京育ち。アンナ・サワイは、ミュージカル『アニー』で舞台デビューした後、歌やダンスなど音楽を中心に活動していたが、英語が堪能なことから、2009年、ハリウッド映画『ニンジャ・アサシン』に出演することになる。これが、彼女の運命を大きく変えた。「オーディションに参加したらたまたま合格して、映画の撮影現場に初めて入ったのですが、それがもう楽しくて、楽しくて。『女優になっていろんな役を演じてみたい!』という思いが一気に加速しました」。
当時、アンナはティーンエイジャー、いろんな可能性にトライできる年齢だったが、所属していた事務所が音楽に力を入れていたことから、「女優としてオーディションを受けるチャンスがなかなか巡ってこなかった」と述懐。そこで彼女は一大決心をする。「事務所を飛び出すことはとても不安で勇気のいることだったのですが、ここは思い切って契約を更新せず、まっさらな状態で再スタートしてみようと。そんなときに声をかけてくださったのが、偶然『ニンジャ・アサシン』を観ていた今のマネージャーだったんです」。まさに渡りに船、それからはオーディションに次ぐオーディションの日々、アメリカという忖度なしの実力社会で、アンナは水を得た魚のように自身の表現に磨きをかけ、やがて『ワイスピ』『モナーク』、そして本作と、自身のキャリアを次々と更新していく。