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真田広之、プロデューサーは「将軍に近いかもしれない」 還暦過ぎてたどり着いた“初体験”に喜び

海外ドラマ

真田広之
真田広之 クランクイン! 写真:上野留加

 真田広之が主演/プロデュースを兼任、そしてディズニーが持つ製作会社の一つ「FX」が制作した壮大な戦国ドラマシリーズ『SHOGUN 将軍』がディズニー公式動画配信サービスDisney+(ディズニープラス)「スター」で独占配信中。窮地に陥った武将・吉井虎永(真田)が、英国人航海士ジョン・ブラックソーン(コズモ・ジャーヴィス)と出会い、将軍の座をかけた戦いに身を投じていく。『アベンジャーズ』『ジョン・ウィック』といった人気シリーズに出演し、日本を代表する名優として世界で活躍してきた真田は、プロデュースという“初体験”で何を感じ、何をもたらしたのか。制作秘話をたっぷりと語ってくれた。

【写真】髪を後ろでくくったスタイルでインタビューに応じた真田広之

■「畳の縁を踏まないように」日本人としての微調整も

――真田さんは出演者/プロデューサーとして、本作にどのくらいの期間関わられていたのでしょう。

真田:最初は俳優として虎永の役をオファーいただきましたが、それが7~8年前でした。監督が決まり、キャスティングが進み――という段階で一度ストップしてしまったんです。その後、エグゼクティブ・プロデューサーのジャスティン・マークスやレイチェル・コンドウが加わってくれて再び動き出す際に「プロデュースも兼ねてくれないか」というお話をいただきました。

――出番がない日もプロデューサーとして現場に常駐され、小道具や美術、エキストラなどの動きに至るまで細かくチェックされていたと伺いました。

真田:ただ、僕の場合はクリエイティブのことを考えていること自体がエネルギー源にもなっています。確かに、撮影がお休みの土曜日にリハーサルが入ることもあれば、その間にも台本作りは行われていますからメールをチェックしたりオンラインミーティングを行ったりは常にしていて、丸々の休みは恐らく1日もありませんでした。でも「楽しい」という感覚が勝っていましたね。

撮影期間はコロナ禍でもあったため、スケジュール変更を余儀なくされることもありました。そんな中「自分が倒れたら撮影がストップしてしまう」と気は張っていましたし、常にダブルマスクとゴーグルを装着して何とか乗り切ったところはあります。よく撮り切れたなとも感じますし、その分思い入れも強くあります。

――監修を行う上で、どのようなリサーチをして臨まれたのでしょう。

真田:幸いに戦国時代は映像化される機会が多く、虎永のモチーフとなった徳川家康も過去に1度演じていて、石田三成も2度ほど演じる機会があったものですから、自分のバックグラウンドとしてすでにこの時代を学ぶ機会に恵まれていました。その上で今回は原作小説をリスペクトしつつ、80年代のオリジナルシリーズとも違う今回の独自性を生み出したい、とジャスティンとアイデアを出し合いながら脚本を作っていきました。

1980年の『将軍 SHOGUN』ではジョン・ブラックソーンの目を通して「日本を西洋人が垣間見ていく」という形が取られていましたが、今回はそれに加えて「日本のレンズを通して各キャラクターを深めること」を重視しました。日本人の目にイギリス人の航海士やポルトガルの宣教師がどう映っているのか、当時の世界との関わりがどうであったかをもっと多面的に見せることができれば、海外の方にも分かりやすく普遍的な作品になるのではないかと考え、視点を増やしたところが本作の特徴です。

そして、今回プロデューサーとして関われたことで日本人のクルーを呼ぶことができました。時代劇のプロたちが日本各地から集結してくれて、衣装・小道具・所作指導に至るまで各パートにスペシャリストを配置できたのが大きなポイントだと感じています。

――その上で、真田さんが現場で微調整を加えていったのですね。

真田:例えば、床の間の飾りつけで刀が上下逆になっていたり、エキストラの配置を行うのは助監督たちですが敷居の上に立たせたり、畳の縁を踏んだり座布団が設置されていたりということもあったものですから「そこは踏んではいけないんだ」と伝えて…といったようなことを日々行っていました。

ただ、カメラのアングルや照明の関係で「どうしてもそこに立たせないといけない」といったことは出てきます。そういう時は「その位置が大事なら膝から下を切って映さないようにすればOK」といった彼らが求めるものと日本人が許せる範囲の折衷案を考えて、時間内に双方が納得する答えを見つけ出していきました。そうした手練手管は、海外のクルーとの現場でここ20年ほど自分が行ってきたことでもあるため、これまでの学びを全て注入できた作品でもありました。あとは一人でも多くの方に見ていただき、評価していただくのをワクワクドキドキしながら待つばかりです。ついにこの日が来た、という気持ちです。

――真田さんは本作のイベントやインタビューなどで「『ラスト サムライ』から20年かかってようやくキャスティング、スタッフィングにまで関われるようになった」と発言していらっしゃいましたね。

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■ようやく得た「プロデューサー」というタイトル

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