市原隼人、『おいしい給食』の“新ライバル” 田澤泰粋に「甘利田同様、毎回負けた」
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――シーズン3と今回の劇場版は函館が舞台ということで、給食がとても豪華になりましたね。好きなメニューだったり、印象的な料理はありましたか。
映画『おいしい給食 Road to イカメシ』場面写真 (C)2024「おいしい給食」製作委員会
市原:もう全部に思い出がありすぎて選べないです。僕は毎回給食のメニューに対して一つ一つ動きをつけて、とにかく動かないといけないので、それぞれの思い出が濃いです。泰粋は何かある?
田澤:7話のカレースープのシーンですね。お米をナンにするという。あれは新しい発想だなって、まず台本を見た時に思って。実際に食べてみてもカリカリですごくおいしかったので、家でもやってみたいと思いました。
市原:ナンね。ストーブがある北海道ならでは、「そんなバカな」のアレンジ(笑)。
僕は選べないのですが、思い出という意味では9話のカニ飯です。同僚の比留川先生(大原優乃)のお父さんが学校へいらっしゃる回。彼女の教育係である甘利田がどんな人間か視察しに来るんです。だから甘利田としてはおとなしく食べないといけない回なのですが、カニ飯への思いがあふれすぎて、つい給食で舞ってしまうという。あのシーンは、実はすごくカットされていて…もっとたくさん動いたのに!みたいな(笑)。
――田澤さんは、自分で演じる粒来ケンを見て、すごいなと思う食べ方はありましたか?
映画『おいしい給食 Road to イカメシ』場面写真 (C)2024「おいしい給食」製作委員会
田澤:4話のくじら汁を使ったお茶漬けですね。まずおこわにして、そこからおにぎりにして、さらにお茶漬けにするという3段階のアレンジ。「粒来ケンすごいな!」って演じていて思いました。
■失敗できない“イカメシ”シーン
――今回の劇場版はイカメシが登場します。輪切りになっていないイカメシを箸で持つのは大変ではなかったですか?
映画『おいしい給食 Road to イカメシ』場面写真 (C)2024「おいしい給食」製作委員会
市原:めちゃくちゃ大変でした(笑)。これはもう『おいしい給食』ならではであり、5年間かけて培ってきた絆だと思うのですが、衣装部、メイク部、照明、録音、制作、美術部、撮影部、さまざまな部署が部署を飛び越えて仕事をしていて。第5話にプリンをお皿に落とすカットがあるのですが、かなり壮大な落とし方をするんです。プリンも固め、ちょっと柔らかめとか、素材が違う物を用意して。やっぱり何回か失敗してしまったのですが、それをあーでもないこーでもないと、大の大人がみんな前のめりになって、もう少しこうした方がいいんじゃないかって、モニターを見ながら意見を言い合うんです。部署の垣根を越えて、家族みたいに。そんな姿が僕はすごく好きで。
イカメシの時も同じでした。みんなでこう持った方がいいんじゃないか、こういうイカの方がいいんじゃないかとか。イカも含めて、海鮮は北海道から仕入れた物を使わせていただいていますから、しっかり大事に見せないといけない。イカの中にもエースというか、様々な形がありまして、きれいな造形を持つイカがいるんです。これがイカのイケメン、エースと名前を付けたりしていました。当然、エース級は数も少ないですし、何回も使うとやっぱり崩れてしまって。だから「これしかないので成功させてください」って言われます(笑)。