市原隼人、『おいしい給食』の“新ライバル” 田澤泰粋に「甘利田同様、毎回負けた」
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――田澤さんは、現場では聞けなかったけれど、今こそ市原さんに聞いてみたいことはありますか?
市原:何かある(笑)? もしあれば何でも聞いて。
田澤:校歌を歌っている時の振り付けとか、毎回用意されているんですか?
市原隼人&田澤泰粋
市原:もちろん自分で考えているよ。全てイメージして、動きを作って、給食の食べ方も考えて。今まで結構な数の作品をやってきたけれど、1番ハードだよこの作品が。でもやっぱり楽しいんだよね。こんなに皆様に熱望していただける作品はなかなかないし、僕もお客様に何か恩返しをしたいと思って芝居をする。「あ、本来役者ってこういうものなんだ」って。
『おいしい給食』はシーズン1で本当にたくさんのお客様に続編を作ってほしいという声をいただいて、シーズン2を作ることができました。そしてまた続編を見たいという声をいただけた。だから精一杯、もう完全に振り切って、笑わせたいというより笑われたい、滑稽(こっけい)な姿を見せて笑われても、好きなものを好きと謳歌(おうか)して、人生を精一杯生きている甘利田先生の姿を見ていただきたい。そんな思いで校歌も、今できる全てを尽くしてやっていました。みんなの前でやるのは恥ずかしかったけれどね(笑)。
――確かに校歌のシーンは毎回振り付けが違いますよね。他の生徒役の皆さんと市原さんの校歌の踊りの話はしましたか?
田澤:しました。「やっぱり笑っちゃうよね」って。かなり必死に笑いをこらえているのですが、あの振り付けはダメだろうみたいな(笑)。
市原:(笑)。
――最後に劇場版を楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いします。
田澤:市原さんをはじめ、豪華な俳優陣と最高のスタッフが今まで作ってきた『おいしい給食』という作品のシーズン3、そして劇場版に参加させていただくことができました。今回作り上げた作品を多くの皆様に見ていただけたらと思います。ぜひ劇場でご覧ください。
市原:続編を作るにあたって、その意義というものを考えていたのですが、それは“変わらない甘利田でいること”だと思いました。シーズン1から滑稽な姿を見せても、恥ずかしい思いをしても、甘利田は人生を謳歌するんです。明日も人生を楽しむんだ、給食のために、自分が好きな物のために全力を尽くす甘利田先生を見ていただき、そして大いに笑っていただき、ぜひ人生の活力にしていただけたらうれしく思います。舞台が1980年代ですので、今、日本が忘れかけているような古き良き心というものが込められています。そして人生の糧となるようなセリフもたくさんありますので、ぜひ劇場でお楽しみください。
(取材・文:稲生D 写真:上野留加)
映画『おいしい給食 Road to イカメシ』は、全国公開中。