河合優実&吉田美月喜、大注目若手の2人が追う“背中”とは 俳優としての展望も語る
関連 :
藤本タツキの漫画を劇場アニメ化した『ルックバック』で、初声優を務めた河合優実&吉田美月喜。主人公の少女がものづくりに打ち込んでいくみずみずしい感覚や、彼女たちが築いていく特別な関係を見事に体現している。注目の若手俳優として話題作への出演を重ねている河合と吉田が、本作に込めた思いをはじめ、お互いから受けた刺激や、俳優業の展望を語り合った。
【写真】河合優実&吉田美月喜、シックなコーデでクールな雰囲気 撮りおろしショット
■“運命的”なキャスティングに驚き!
原作は、『ファイアパンチ』や『チェンソーマン』といった話題作を手掛ける藤本の渾身作。2021年7月にコミック配信サイト「少年ジャンプ+」にて公開され、著名なクリエイターたちをはじめ、多くの漫画ファンの注目を集めた。自分の画力に自信を持っていた藤野(河合)と不登校の同級生・京本(吉田)が出会い、一緒にひたむきに漫画を作り続けるようになるが、ある日すべてを打ち砕く事件が起きる。
映画『ルックバック』場面写真(C)藤本タツキ/集英社 (C)2024「ルックバック」製作委員会
――『ルックバック』は、漫画ファンやクリエイターの方々からも熱い支持を得た作品です。その理由について、どのように感じましたか?
河合:私は普段あまり漫画を読まないのですが、『ルックバック』が配信サイトで公開された当時、そんな私のもとにも評判が届くくらい話題になっていて。藤本先生が個人的に思っていることと、社会的な問題がリンクしていて、ものすごい熱量を感じました。読んでいく中で、こちらにもその熱が積み重なっていくようでした。
吉田:藤本先生の描かれる漫画に迫力を感じて、衝撃を受けました。「すごい作品に出会った」と思い、オーディションを受けられるだけでもとてもうれしかったです。オーディションを受ける時は、藤本役、京本役のどちらを演じるかは決まっていなかったんですが、なぜか私は、京本の目線で漫画を読んでいて。藤野に憧れる京本のキラキラした眼差しがとても愛おしくて、「藤野ちゃんみたいな人がいたら、私もきっと憧れるんだろうな」と感じながら読んでいました。
――京本のどのようなところにシンパシーを感じたのでしょうか。
映画『ルックバック』場面写真(C)藤本タツキ/集英社 (C)2024「ルックバック」製作委員会
吉田:私は今、いろいろなことを吸収したいと思っている時期で。まだまだ未熟なところがたくさんあるので、いろいろな人から話を聞きたいし、影響を受けたいなと思っているんです。だからこそ、藤野ちゃんに惹(ひ)かれる京本に共感したのかもしれません。京本役をいただけてご縁を感じた部分もあり、とてもうれしかったです。
河合:私もどちらを演じるかは決まっていない状態でオーディションを受けていたんですが、マネージャーさんと「どちらをやりたいか」と話をしていた時に、なんとなく「藤野をやりたいな」と思っていたんです。
吉田:うわ! すごい!
映画『ルックバック』場面写真(C)藤本タツキ/集英社 (C)2024「ルックバック」製作委員会
河合:私は器用貧乏というか、この仕事を始めるまで、いろいろなことに手を出してみては、やめて……ということが結構あって。絵を描くのも好きだし、ダンスもずっと習っていたんですが、どの分野でも必ず、かなわないなと思う人に出会うんです。だからこそ、京本と出会って打ちのめされる藤野の気持ちがとてもよくわかりました。また誰かと一緒にものづくりをしていく幸せを経験していく藤野にも、とても共感ができました。