櫻坂46・藤吉夏鈴にとって“ライブ”とは 「楽しいだけじゃなく、苦しいこともあるけれど」
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――いまのお話にもありましたし、過去のインタビューでもMV撮影やジャケット写真撮影といった「制作」の現場が好きだとお話ししていたこともありましたが、もの作りが好きなのでしょうか?
藤吉:大好きです。多くの方が集まって、1つのものを作っていく姿はカッコいいですし、1人1人がこだわりを持って、作品を作っていく過程がすごく好きなんです。愛おしいなと思います。
――もの作りには、1人でできるものもあれば、大勢の人と関わりながら作っていくものもありますが、どういうタイプのものが好きですか?
藤吉:人とお話しするのが好きなので、たくさんの方と関わりながら作っていく方が好きです。
――そういう意味では、櫻坂46の活動の要でもあるライブもその1つで。冒頭でも挙げた遠山さんとの動画の中で、ファンに対して「私もライブで一生懸命生きるから、あなたたちも一生懸命生きてね」と語っていて…。
藤吉:すごくちゃんと見てくださって(笑)。ありがとうございます。
――とてもいい言葉だと思ったのですが、藤吉さんにとってライブはどういうものなんでしょう?
藤吉:どうなんですかね…。(しばらく考えて)楽しいだけじゃなく、苦しいこともたくさんあるんですけど、それでもライブをする理由はなんだろうって考えると、ファンの方に「ライブを見て、あしたからも頑張って生きてみようと思った」ってミーグリ(ミート&グリート)で言っていただくことがあって。ライブは私にとって、楽しいだけじゃなくて、苦しかったりもするけど、そんなふうに言ってくださる方たちのためにも、「私も頑張るので、皆さんも頑張ってください」っていう思いです。
――先日、東京ドーム公演が終わったばかりで、(取材は6月に実施)素晴らしいライブでした。これまで藤吉さんは、自身がセンターを務める「Start over!」を初披露した「3rd TOUR 2023」大阪城ホール公演での景色が忘れられないというお話をされていたこともありましたが、今回の東京ドームでは、あのときを超えられた瞬間はありましたか?
藤吉:あのときを超える感情の高まりみたいなのは、たぶんもう味わえなくて。そうですね…(しばらく考えて)難しいというか、無理だと思ってます。いろんなことが重なって、あのライブができたと思うので。でも見てくださっている方は、大阪公演よりも、ZOZO(マリンスタジアム)のときが好きだとか、それぞれあると思うんです。だから私の感情で言えば、そうなんですけど、見てくださっている皆さんにとっては、私があのときを超えたかどうかは重要じゃないというか…そんなふうに思っています。
――率直な思いをありがとうございます。では最後に。今回の作品では、新聞部の新米記者という役どころですが、藤吉さんはアイドルとして6年目。新人という意味ではグループの後輩に三期生がいますが、普段どんなふうに接していますか?
藤吉:みんなかわいくて。でも最初の頃は私も人見知りしてしまって、三期生から怖がられている気がしたんです。これじゃダメだなと思ったので、いまは自分なりにかわいがって、変な壁を作らないようにしています。
――特に距離の近づいたメンバーはいますか?
藤吉:村山美羽はたぶん私のことを信頼してくれていると思います。不器用なので、あの子も。面倒を見たくなるというか。
――確かに藤吉さんと村山さんは雰囲気が似ていますね。
藤吉:2人とも同じような感じで。でも村山に対しては、後輩っていう感覚はないかもしれません。後輩よりは同期に近い感覚。私の気持ちをすごく理解してくれていると思うんです。実際は分からないですけど、私はそう思っています。なので、後輩感はなくて、不思議な感覚です。
(取材・文:堀タツヤ 写真:上野留加)
映画『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』は8月9日より全国公開。