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雨宮天&伊藤美来が語る、劇場アニメ『がんばっていきまっしょい』が映し出すリアルな青春

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■リアルな状況を意識した声の出し方

――リー(CV:高橋李依)、ダッコ(CV:鬼頭明里)、イモッチ(CV:長谷川育美)も含めた5人の関係性について感じたことは?

伊藤:みんな、自分の気持ちに正直でまっすぐなんです。「負けたくない」とか「もっと上手くなりたい」とか、そんな強い思いを持っている素直な子ばかりで。

雨宮:たしかに。みんな個性がとても強く、それぞれがしっかりとしたパワーを持っているからこそ、物語を動かす原動力になっていて。悦ネエもそんなみんなから影響を受けて気持ちを動かされる部分が大きかったなと思います。

伊藤:悦ネエは最初、少し冷めたところがあって、「こんなに頑張っても……」と疑問を感じている部分があるんですが、みんなのまっすぐな気持ちに触れていくうちに、徐々にその距離が縮まって、やがてワンチームになっていく。その過程が見ていてすごく気持ちいいなって思いました。

雨宮:そうだね。あと、5人で喫茶店に行くシーンが度々あるのですが、そのときの会話のテンポや雰囲気から、みんなの性格は違うけれど、波長がぴったり合っている感じが伝わってきて、絶妙なバランスの5人組だなと感じましたね。

劇場アニメーション『がんばっていきまっしょい』場面写真(C)がんばっていきまっしょい製作委員会
――そんな中、悦ネエとリーが衝突するシーンもありましたが、暖かさで満たされていた関係が、一瞬で冷え込んでしまうようなあの空気感や心情表現も非常にリアルだなと感じました。

雨宮:あのシーンは、すでに絵がかなり出来上がった状態で収録したので、私自身もその雰囲気に引き込まれました。心が痛むし、ムカつくし、自分が悪いと分かっていても、どうしても謝りたくないという、すごく複雑な感情が混ざり合っていて……。

悦ネエも友達と喧嘩をすることに慣れていないので、緊張感から思うように声が出なかったり、上ずったりするだろうと想像しながら、自分の体験を引き出して、感情を前面に出すのではなく、リアルな状況での体の反応や声の出し方を意識して、こだわって演じました。

――ヒメ視点でも心が痛む状況でしたよね……。

伊藤:そうですね。自分が怪我をしたことよりも、そのことで悦ネエが沈んでしまう姿を見ているほうが辛くて……。大人からすれば大したことない問題も、この子たちの世界ではとても深刻な問題として描かれていて、演出や音楽も相まって、私もその中に引き込まれる感じがしました。

雨宮:ヒメもよく突っ込まずに一緒にいられるよね。変に悦ネエを改心させようとせず、ボート部に入部する前の状態に戻ったかのように普通に一緒に過ごして、よそよそしい気遣いをせずに相手に気を使わせないのがすごいなって。

伊藤:本当にね。自分は全然大丈夫なのに……みたいな気持ちもヒメの中にあったと思うんですけど、そんな状況の中でもボート部を良くするために、周りを見て冷静に対応して、自分よりもみんなのために動いていたイメージがあります。

劇場アニメーション『がんばっていきまっしょい』場面写真(C)がんばっていきまっしょい製作委員会

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■お芝居とボート競技の共通点

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