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日野聡、キャリアを積む中で“演技の幅”に変化 守るべき存在ができ「より共感できるようになった気がします」

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■正直、後輩であり続けるほうが気は楽なんです(笑)

――ベルトールを演じる上で、現場ではどのようなディレクションがありましたか?

日野:コミカルなシーンで「もうちょっとギャグっぽさを抑えて」という演出を受けたことがありました。というのも、視聴者目線では面白いシーンであっても、ベルトール自身は面白くしようとしてやっている訳じゃないんですよね。王としてのたたずまいから自然と出る驚きなどが、結果的にコミカルに見えるんです。すっとんきょうに「えっ、そうなの!?」って聞いちゃうところが、彼の面白さなんですよね。

――魔王としての威厳みたいなものは、演じる上では意識されていましたか?

日野:今は無理やり威厳を保とうと意識を持って演じてはいないですね。もっと若いときだったら、自分の年齢的にも、経験的にもそういうのは頑張って表現しなきゃと思っていたかもしれません。長年、さまざまな現場で先輩方から学ばせていただき、自分もたくさんの経験を積む中で自然と表現するようになっていった気がします。

――そういった表現の幅は、経験によって身に付く部分もある。

日野:仕事の経験値だけでなく、例えば私生活での発見や自分の立場が変わることによって、表現する幅もありがたいことに変わってきたかなと思います。


――私生活での経験が、芝居をする上でも活きているんですね。

日野:意識的にというよりかは、恐らく無意識的に影響しているんだと思います。例えば、独り身だった頃と2児の父になった今とでは、役への向き合い方がちょっと違うんですよ。守るべき存在ができたから、ベルトールの配下・仲間=家族をどう守っていくかという思いに、より共感できるようになった気がします。

――なるほど。声優としてのキャリアを積む中で、後輩ができたと思います。その中での変化みたいなものもありますか?

日野:ありますね。正直、後輩であり続けるほうが気は楽なんです(笑)。先輩の立場になると、なかなか失敗もできないじゃないですか。常に成功例を後輩たちに提示していかないといけないなと思うと、プレッシャーも大きいですね。逆に言えば、後輩の立場であるうちはどんどんチャレンジしていけばいいと思っています。何度失敗したって、チャレンジャーとして立ち向かっていっていいんじゃないかな。

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■先輩・浪川大輔が演じる勇者は“ギャップ”が魅力

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映画『逃走中 THE MOVIE』メイキングPV「逃走中編」

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