麒麟・川島、かつては「友だちを作れないタイプだった」 ケンドーコバヤシが回顧
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リアルサバイバルドキュメンタリー『会うもの全てを笑わせる!Everytime芸人』が30日からDMM TVで独占配信される。本番組は、挑戦者である芸人の1日に密着し、そこで出会うさまざまな人たちすべてを笑わせることができるかを問うチャレンジ企画番組。挑戦者は賞金総額1000万円を目指し、出会う人たちを笑わせなければ脱落という極限状態の中、最後の一人に残るまでチャレンジを続行する。そんな本番組のスタジオMCを務めるのは、麒麟・川島明とケンドーコバヤシ。サバイバルに挑戦するのは、とにかく明るい安村、パンサー尾形、トレンディエンジェル斎藤、アインシュタイン稲田、ジェラードン・アタック西本、ランジャタイ国崎、コロコロチキチキペッパーズ・ナダル、オダウエダ植田の8人となっている。今回は、スタジオMCを務める川島とコバヤシにインタビュー。数多くの番組で芸人たちと関わってきた二人は、この番組における芸人たちの挑戦をどのように見たのか。二人が考える「Everytime芸人」像に迫った。
【写真】仲むつまじく会話する、川島明&ケンドーコバヤシ
■「流派が全員違った」8人の挑戦者たち
――挑戦者たちの奮闘ぶりを見守ってみて、どんな感想を持ちましたか?
ケンドーコバヤシ(以下、コバヤシ):大喜利対決って、めちゃくちゃ脳みそが疲れるんです。ただ、今回の番組は、脳みそが…というよりもフィジカルの方。そういう意味では、サバイバー感がすごいんちゃうかなと思いました。甘いもん食べたくなるっていうよりは「肉、食わせろ」みたいになるんちゃうかなって。
川島明(以下、川島):たしかに。ブドウ糖だけでは無理ですよね。それぞれ前半は、小道具とか、ネタを仕込んでいくんですけど、中盤あたりから、もう丸裸で人を笑かそうとするようになるんです。1話から見ていくとストーリーがあって、めちゃくちゃ笑いますよ。
コバヤシ:うん。だから、みんなテレビに出ていいコンディションじゃない状態でしたね。(オダウエダの)植田とかも、髪の毛ザンバラになっていましたから。
川島:いろんな汗をかいてくれてましたけど、プライドを見ましたね。
――今回、8人の挑戦者が参戦しました。挑戦者たちの印象を教えてください。
コバヤシ:川島は今までいろんな芸人といろんな戦いの場があったと思うけど、戦ってないメンツやもんね?
川島:そうですね。そういう意味では、決して本流ではないタイプというか…。
コバヤシ:昔は俺も川島とステージとかで戦いましたけど、そういうところには出てこなかったメンツというか。
川島:なんというか『キン肉マン』でいうところの悪魔超人みたいなメンバーでしたよね。トーク番組に、今回の8人が現れたら「これ誰か一人でいいやん」って言っちゃうようなメンツ。といっても、終わってみれば全員、流派が違ってよかったですけど。
コバヤシ:流派な! 芸風って言うよりも、流派が全員違ったって感じ。よく、この8人をキャスティングしてくれましたね。
――「新たな一面を見たな」と感じた挑戦者はいますか?
コバヤシ:植田が「この番組を恋愛小説にします…」って言ってたのは、なんやったんやろうな。
川島:あれだけ、1つも頭に入って来なかった。どういう角度のつもりやったんやろう。まあ、でも、そこまで追い込まれたんだろうな…。あと、個人的にはアタック西本くんが今、流行の笑いをやってくれているんですけど、彼は追い詰められたら衣類に潜り込むという謎の行動をしていて、びっくりしました。
コバヤシ:あれは大技やったね。
川島:もう、相手は笑うしかないです。普通に見ても「ハ?」と思うんじゃないかと思います。ただ、前後の流れで見ると、これがめちゃくちゃおもしろかった。
コバヤシ:あと普通に街行く人々と絡むシーンもあるんですけど、そこは意外とナダルが良かったかな。偉そうでもないというか。この企画で出会った人は、好感度が上がってるんちゃうかなと思います。
川島:「さすが芸人さんや!」って、帰ってから言ってそうですよね。
――お話を聞いていて、今まで絡んでこなかった参加者の方も多かったのかなと感じました。個人的に交流している方や、仲良くしてらっしゃる方の印象を教えてください。
川島:(ランジャタイの)国ちゃん以外は事務所が一緒なので、結構楽屋が一緒になることもあります。ただ、印象的なので言ったら、(トレンディエンジェルの)斎藤さんなんかは、楽屋のままでしたね。彼、M-1チャンピオンではあるものの、すでにネタは辞めてて、気力だけでステージに立っている状態なんですよ(笑)。平場に才能を溶かした男だもんで。そんな人が、この番組で活躍しているのはうれしかったです。
コバヤシ:力んでたらね、ジャブって出ないでしょうに、ジャブ打ちまくってましたもんね。
川島:うん。言い方が難しいけど、逆にジャブしか出なかった。
コバヤシ:たしかに、アッパーだ、フックだみたいなのは出てなかったね。まあ、ジャブを制するものは世界を制しますから。
川島:逆に尾形なんかは楽屋で一言もしゃべらないですから。むしろ行方不明になる。
コバヤシ:なんか、コンプレックスなんでしょうね。「自分なんかがしゃべっても、プロの芸人さんが笑うわけない」みたいな。真面目な人なんですよ、尾形って。
川島:ただスイッチを入れると止まらないですけどね。そういう意味では、街行く人にも自分から行くし、追い抜かすだけで笑い取ろうとしたりしていて、見応えありました。初速がすごくて、みんな尾形のファンになるんじゃないかって思いましたね。
コバヤシ:階段走って上がるだけのボケとかね。
川島:もうそういう意味では、まさに“Everytime芸人”。尾形の単独みたいなところもありました。それから、国ちゃんはほんまに国ちゃんワールドで。
コバヤシ:ルールを決めてしまえば、もう国崎のもんですからね。そのルールをぶち壊していくという意味で。
川島:本当に。非常に国ちゃんらしいです、これは。
川島:稲ちゃんもね…。
コバヤシ:稲、良かったね。後半が特に。
川島:稲ちゃん、最初、元気なかったんですよ。たぶん用意して笑いを取るタイプの芸人でもあるので、強く言っちゃうと「すいませんでした」って楽屋に来ちゃうぐらい、優しい子やし、ピュアな男なんです。ただ、そんな稲ちゃんが戦いの中で成長していくのは頼もしいです。
コバヤシ:「振って落とす」みたいな人なのに、その手法じゃ、この競技では戦えないと気付いて、ちょっと戦い方変えてくるところがめっちゃ良かったですね。
川島:ね。野生の稲ちゃんに戻って、手がつけられない状態になるところは、この番組ならではの良いところじゃないでしょうか。芸風、荒れちゃうんじゃないか心配です(笑)。
――今回見てみて、この人が出たら活躍が期待できそうだなと感じた芸人さんはいますか?