山崎賢人「30代はもっといろいろなことを知りたい」 海外も視野に貪欲にチャレンジ
映画『アンダーニンジャ』場面写真 (C)花沢健吾/講談社 (C)2025「アンダーニンジャ」製作委員会
昨年9月に誕生日を迎え、山崎は30代に足を踏み入れた。原泰久の同名漫画を実写化した『キングダム』シリーズでは、雑草魂を胸に大将軍になるという夢に突き進む主人公・信として、剣を手に大暴れするアクションを披露。野田サトルによる同名漫画を実写化した『ゴールデンカムイ』シリーズでは、死戦を潜り抜けてきた杉元役として、体重を増量して相手との素手での接近戦にも挑むなどさまざまなアクションをスクリーンに刻んできた。
「20代はいろいろなアクションにチャレンジをさせていただき、アクション面でも得られたものがたくさんあった」とアクション力は、20代で手にした武器のひとつだと明かす。「キャラクターの性格や過ごしてきた人生によって、アクションも変わってくる。こういう性格は、こういった動きに出るはずだと考えていくことも好きですし、実際にアクションとしてそのキャラクターを表現している時間もすごく面白い」と充実感を握り締め、『アンダーニンジャ』の九郎役では、忍者のアクションとしてさらに新境地を開いたという。「足技も使っていますし、手や足の指も柔らかく使えるようにめちゃくちゃ練習しました。アクロバティックな動きもあり、日本刀を持って戦ったりと、一つ一つがとても新鮮でした。漫画のシーンを忠実に再現していくことも楽しかったですし、クライマックスの戦いはお客さんにも緊張感や衝撃を与えられるものにしたいと思いながら臨んでいました」。
インタビューやイベントでは、山崎の口からはどんな質問にもまっすぐな答えが返ってくる。周囲のキャストやスタッフからは、山崎のピュアで努力家な姿に背中を押されるという話もよく耳にするが、どんな時も熱く、体当たりでぶつかっていくのが“山崎流”と言えそうだ。20代について「自分が本気で向き合ったことは、確実に経験値となって積み上げていけるものなんだと実感することができた」と表現した山崎だが、20代前半で初めて作品を共にした福田監督との出会いも「とても大きなものだった」と語る。
「福田監督の現場には、常に笑いがあるんです。スタッフもキャストもみんなが楽しくやっていて、映画ができた時にはそれを観てお客さんも笑ってくれる。みんなが幸せになれるって、すごいことだなと思う」としみじみ。「福田監督の現場にいると、真剣に映画づくりに向き合いつつ、“本気で遊ぶ”という一面も大事だなと気付かされます。楽しむという気持ちはエネルギーになるし、それはきっと作品にも映し出されるもの。楽しんで作品に臨むことで、お客さんにも楽しんでもらえる作品ができるという喜びを福田監督に教えてもらったような気がしています。そういった気持ちは、他の現場でも大事にしたいと思っていることでもあって。そういう意味でも、20代前半から定期的に福田監督の作品に出させてもらえて、とてもうれしいです」と清々しい表情を浮かべる。