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元宝塚雪組トップ・彩風咲奈「柔らかくなったと言われる」 退団から5ヵ月で生まれた変化

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◆水夏希&望海風斗に学んだこととは?



――大阪公演には水夏希さん、東京公演には望海風斗さんがスペシャルゲストとして出演される回もあります。彩風さんにとって、おふたりはどんなトップスターさんですか?

彩風:水さんは本当に1から100まで基礎を教えていただいた方で、水さんから教えていただいたことが“男役・彩風咲奈”のいろんなことに広がっていった感じなんです。水さんはいつも稽古場に誰よりも遅くまで残っていて、ずっとお稽古されていました。その姿がとても素敵でしたし、自分もたとえどんな上級生になってもそういうふうにしたいなと思っていました。しかも、水さんはお稽古の過程を隠すことなくお見せになるんです。お稽古に入ったばかりで、もちろん当時の私から見ると素敵に演じてらっしゃって踊りもとてもかっこよかったりするんですけど、水さんの中ではまだ完璧ではない時から、みんなの前で努力される姿が印象的でした。私もその後同じ立場にならせていただいた時に、そうありたいなと思っていました。

新人公演で初主演をさせていただいたのも水さんのお役で、その時は公演の後に、水さんに「すごく良かったよ」って言っていただいて。その次に水さんの退団作品『ロジェ』の新人公演でも主演をさせていただいたのですが、その時は自分が直すべきこと、学ばなきゃいけないことをまた1から100まで教えてくださいました。当時の私にはすぐに理解して習得できることばかりではなかったと思うんです。でも水さんが最後に、これから先に必要なことやどうしていったらいいか考える機会をくださったんだなと感謝しています。

――望海さんとは、トップスターと2番手としてお芝居やショーでもやりとりが多かったですよね。

彩風:はい。望海さんが組替えで雪組に来られた時に、その新しい風に衝撃を受けました。私は組替えもなくずっと雪組で過ごしてきたので、衝撃の出会いだったというか、こんな方がいらっしゃるんだ!と驚いて。その後、いろんな作品でご一緒させていただいた時に、毎回私はこのままではダメだと思うくらいパワーやエネルギーがすごくて、自分を見つめ直す機会をその時々で与えていただいた方です。

――特に思い出に残っている作品を挙げるとすると?

彩風:『ファントム』ですね。学年的にも望海さんの父親役が務まるだろうかと不安でしたし、望海さんはもちろん、トップ娘役の真彩希帆ちゃんも歌唱力が素晴らしくて、『ファントム』という作品をお客様がすごく待ち望んで期待されていることが伝わってきたので、今考えるとプレッシャーの塊でした(苦笑)。毎日悩みながら稽古に励んだ思い出があるのですが、初めて望海さんと2人で向き合って歌ったときに、望海さんが(主人公の)エリックそのものだったので、自分の心配なんてどこかに吹き飛んでしまったんですね。自分のほうが下級生だからとか、父親に見えるだろうかと悩んでいたことを、望海さんがエリックという役で存在されているから、向き合った瞬間にはすべて忘れて役に没頭できたことが印象に残っています。どの作品でも望海さんが100%役になられて、100%のエネルギーで自由に舞台に立たれていたからこそ、自分もある意味遠慮なく役者として立たせていただけました。


――アフタートークには彩凪翔さん、舞羽美海さん、愛月ひかるさんもご登場されます。彩凪さんとは予科本科でもあり雪組でも切磋琢磨された仲、舞羽さんと愛月さんは同期で退団公演ではお花渡しに登場されるなど縁の深い皆さんですね。

彩風:凪様は雪組の下級生時代にいろいろな作品で一緒の場面で踊っていたり、『灼熱の彼方』という作品で2人でバウ初主演をさせていただいたりと、宝塚での美しい青春時代を一緒に過ごさせていただいた方です。美海も、下級生時代に荻田先生の作品に2人で出演させていただいたのですが、その頃から一緒によく泣いて、一緒によくお稽古をしていました。愛は組は違いますがすごく仲良しですし、彼女も男役というものをすごく愛していたので、愛が作る男役から刺激をもらっていました。トークではどんな話が飛び出すか分からないですけど、そんな予測不能な感じを楽しんでいただけたらと思います(笑)。愛月ひかるがどんどんしゃべってくれると思います!

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◆「柔らかくなった」と言われることが多い 退団から5ヵ月での変化 

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