ソン・スンホン、欲望に満ちた役どころで新境地「ある意味とても人間くさいキャラクター」

韓国で、R18+ながら初登場No.1、観客動員数100万人突破の快挙を達成した映画『秘顔‐ひがん‐』が6月20日公開に。人が心の内側に隠し持つ欲望を生々しく描きつつ、予測不能の展開が次々と押し寄せるストーリーに惹きこまれる本作で、ソン・スンホンが主演を務める。ドラマ『秋の童話』でのブレイクから『エデンの東』『ボイス4』と長年第一線で活躍を続け、俳優としての円熟味を増す彼に、本作の魅力や演じたキャラクターの印象を聞いた。
【写真】ソン・スンホン、大人の男の色香あふれる撮りおろしショット!
◆欲望に満ちた役どころは「ある意味とても人間くさいキャラクター」
本作は韓国発のサスペンス・スリラー。激しい情愛に溺れる男女と、そのすべてをすぐ“そこ”から見つめる婚約者の3人には“秘密の顔”があった。その“秘密”が剥がされるたびに、彼らの中で蠢く欲望が思いもよらぬ状況へと3人を誘い出す。
映画『秘顔‐ひがん‐』場面写真 (C)2024 [STUDIO&NEW, SOLAIRE PARTNERS LLC]. All Rights Reserved.
結婚を控えたある日婚約者が失踪し、突然のことに動揺する将来有望な指揮者・ソンジン役をソン・スンホン、オーケストラ団長の愛娘でもある婚約者スヨンを『パラサイト 半地下の家族』のチョ・ヨジョン、スヨンの後任チェリストとしてソンジンの前に現れるミジュ役に『財閥 x 刑事』のパク・ジヒョンと豪華実力派が勢ぞろい。『情愛中毒』のキム・デウ監督のもと、生々しくもエレガントでエロティシズムにあふれた演技合戦を繰り広げる。
本作出演オファーを聞いた時の心境を「台本を手にして最後まで読み終わった時に『なんだろう、これ?』『Wao!』と感じました」と笑うソン・スンホン。「主人公3人の関係性が、はじめはラブストーリーなのかなという始まり方をして、途中でスリラーに変わり、最終的には大きなどんでん返しが訪れる展開になっていく。観ていただく方は驚くかもとも感じましたが、早く撮影したい、出来上がりを見たいという気持ちになりました」とストーリーの面白さにすぐに惹きこまれたそう。
「自分とは正反対なので難しかった」というソンジンは、オーケストラ団長の令嬢であるスヨンとベルリンで出会い、婿入りを決めてソウルに戻るが、突如婚約者に失踪され喪失感に苛まれる。そんな中現れたミジュに本能的な魅力を感じ、欲望をあらわにしていく。
映画『秘顔‐ひがん‐』場面写真 (C)2024 [STUDIO&NEW, SOLAIRE PARTNERS LLC]. All Rights Reserved.
ソンジンというキャラクターの印象を尋ねると、「彼は欲望に満ちている人物でありながら、自分が欲望の塊であることをむき出しにはしない。『そういう人って私の周りにいたっけ?』と考えてみたのですが、『いないな』という結論でした(笑)」とにっこり。「でも、以前あるインタビューで彼のことを個人的にはあまり好きじゃないと言いましたが、キャラクターそのものには理解できる部分もあります。厳しい恵まれない環境の中で育ち、成功したいという欲求を強めていったところや、いい家柄の女性と婚約しながら自分と共通点が多いと感じる女性と出会い、越えてはいけない一線を越えてしまう。ある意味とても人間くさいキャラクターなんですね」と説明。「現実世界でも起こりうることだと思うし、3人の関係性もとても現実に足のついた、面白い関係性になっていると思います」と、ソンジン×スヨン×ミジュが織りなす緊張感ある関係の魅力を説く。