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主演作が続く松本若菜、「ここ数年」で起きた心境の変化 初吹替挑戦は女優としても財産に

映画

■声だけの芝居は、今後の女優業にも大きな財産に

 今回、彼女が声を吹き込むのは、スカーレット・ヨハンソン演じるゾーラ・ベネット。過去に深い心の傷を負いながらも、秘密工作の専門家のリーダーとして仲間を率いる、複雑な背景を持つ女性だ。

 「ただめちゃくちゃかっこよくて強いという側面だけだったら、なかなか共感はできなかったかもしれませんが、ベネットは心の傷が癒えないまま、今回のミッションに『どうしよう、参加しようか。でも今の自分にできるだろうか』という思いを背負っているという背景を聞いた時に、弱さのなかにある強さというものを表現できたらなっていうふうに思ったんです」。

 その役作りは、まず言葉を介さず、全身でキャラクターを感じ取ることから始まった。

 「私は最初に、台本を読まないまま、映画の本編を3回くらい観させていただきました。英語はあまり得意ではないので、全てが分かるわけではないのですが、表情で通じるものって不思議とあって……。言葉を超えた何か通じるものはあるんだなって思うと、私もまだまだ、もっとそっちの世界の方に行きたいなと思いました」。

映画『ジュラシック・ワールド/復活の大地』場面写真 (C)2025 Universal Studios. All Rights Reserved.
 初めてのアフレコを通して、松本は声だけの芝居が、今後の自身の女優業に大きな財産になると感じたという。

 「普段は動作と表情、声でお芝居させてもらっていますが、今回声優業を経験して、いかに表情や動きに頼っていたかというのを実感しました。自分も今後お芝居で、例えば目をつむったまま、声だけで伝えるという表現方法も一つあるのかなと感じました」。

 収録は一人で行われたが、画面越しの共演者との間には、確かな絆が生まれていた。特に、ダンカン・キンケイド役の楠大典とのシーンでは、不思議な安らぎを感じたという。

 「なかなかあまり心を開かないゾーラが、キンケイドには砕けて話すんですよね。そういう時に楠さんの声が聞こえると、『落ち着くな』って思うんです。あの包容力のある素敵な声。声だけであんな、安心感を抱かせていただけるなんて(笑)。ほんとに驚きました」。

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■“座長”の景色と、肩の力が抜けた今 「この仕事が楽しい」という純粋な気持ち

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