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坂東龍汰、目指すは“また一緒に仕事したい”と思われる俳優 「現場でみんなが気持ちよく働けるように、と常に考えてる」

映画

■「また一緒に仕事したい」と思われる俳優に。人と向き合う覚悟


坂東龍汰
 彼がヒックという役に深く没入できた背景には、主演俳優メイソン・テムズの芝居への強い共感があった。

 「メイソンさんが演じるヒックの動きや表情に、すごく共感したんです。『うわー、ここでこの顔持ってくるか!』とか『ここでこのトーン、分かる、分かる!』みたいな。不思議な感覚でした。日本語で命を吹き込む仕事なので、まず彼の芝居、彼の表現を好きになることから入っていけば、自然とヒックも好きになれるのかなと思いました」。

 作品作りは、共同作業だ。特に俳優という仕事は、監督や共演者、スタッフといった「人」との関わりなくしては成り立たない。彼は、自身の強みについて問われると、少し考えた後、その仕事への真摯な姿勢を口にした。

 「自分の個性が何かはあまり分からないですけど、『一緒に仕事がしやすい』と言ってもらえることを目指しています。現場でみんなが気持ちよく仕事ができるように、というのは常に考えています。時に自分の意見を言うことも必要ですが、そのバランスが、お芝居そのものよりも大事なことだったりする。対“人”の仕事なので、そこは永遠の課題です。自分なりの個性も残しつつ、また一緒に仕事したいなって思ってもらえる人間でありたいですね」。

 イベントや取材現場などを見ていると、誰にでも壁を作らず、輪に入っていく印象がある。だが、本人は「全然そんなことはない」と首を振る。

 「実は人に対して緊張している時もあるし、なかなか話しかけられない人もいます。でも、この仕事を8年やってきて培われた嗅覚みたいなもので、『この人とは距離を詰めない方がいいな』と感じる時もある。誰彼かまわず、ということではないんです。ただ、自分が人に開いていることで、普段は心を開かない人が開いてくれる瞬間もある。その繰り返しのなかで、いろんな人の特性を自分の中にインプットしているのかもしれません」。

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■「親友」のような父との関係、そして声で拓く新たな地平

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