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河合優実、舞台初共演の小泉今日子は「“こんなふうに大人になりたいな”って思わせてくださる方」

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◆周囲を取り巻く環境の変化でモチベーションに変化



――河合さんのお芝居は観る者の想像力をかきたてるというか、何かあるのではないかと考えさせるような印象があります。

河合:わざとではないんですけど、なんかこう緊張してる時も緊張してるように見えないと言われたり、気持ちや今感じてることを全部見せるタイプじゃないと思うんです。だから見る方が勝手に解釈してくれる面もあるのかなって思っています(笑)。

全部開放している役が面白いときももちろんあると思うんですけど、そうじゃない表現のほうが面白い役もたくさんあるので、外から観た時に読み取れる情報みたいなものはけっこう調節してるかもしれません。

――ご自身のお芝居はどのようにご覧になりますか?

河合:失敗したなとか(笑)。後悔もたくさんありますし、そういう時はめっちゃ悔しいですね。初号を観て、「やっちゃった」と泣くときもあるし。

でもすごく素敵な役の瞬間を撮ってもらえたときとかは、絶対に自分だけの力じゃないですし、本当にうれしいですね。

――『あんぱん』で豪ちゃんを亡くした蘭子のお芝居もとても素敵でした。

河合:それこそでした。放送で観た時に、いいカットを撮ってもらえたなとうれしかったです。


――デビューから6年が経ちましたが、どんな変化がありましたか?

河合:ずっと目の前の作品に向き合っているので、物理的な忙しさだったりはそんなに変わっていない気がします。……いや、絶対変わってはいますよね(笑)。気持ち的には一年の感覚や曜日感覚がないすごく不規則な仕事なので、作品単位で過ごしている感覚は変わりません。

いろんな作品に関わらせていただいて、圧倒的にたくさんの人に知ってもらえたし、環境としては全然変わったかなと思います。楽しいからこの仕事を始めたし、自分に返ってくるものが大きいということがモチベーションとして最大だったんですけど、そこから時間が経って、世の中の人に届けてるんだなということがすごく大きくなってきました。

どの作品もゲームのセーブポイントのような感じで、ここが自分の転機だと何度も思ってきたんですけど、やっぱり昨年の『不適切~』は本当に環境というか、周りから見た自分の存在がすごく変わった作品だったと思うし、本当に感謝しています。

――以前お話を伺った時に、デビュー当時は暗い背景の役が多かったとお話されていました。さまざまな役を演じることで学んだことも大きいですか?

河合:確かに何かを背負ってる人が多かった気がします。でも、最近の作品でいうと連続テレビ小説『あんぱん』の蘭子のような役を演じることで、表現としても人としても、自分も知らなかった一面や、知識や、こういうやり方もできるんだっていうことを見つけさせてもらっている感じがするので、それは俳優としてとてもうれしいことです。

(取材・文:佐藤鷹飛 写真:米玉利朋子[G.P.FLAG Inc.])

 M&Oplaysプロデュース『私を探さないで』は、東京・本多劇場にて10月11日~11月3日、大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて11月6日~11月10日、富山・富山県民会館ホールにて11月12日、愛知・東海市芸術劇場大ホールにて11月15日・16日、広島・JMSアステールプラザ大ホールにて11月19日、岡山・岡山芸術創造劇場 ハレノワ中劇場にて11月22日・23日上演。

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