伊藤万理華&深川麻衣が映画初共演! お互いの存在は「家族」「ありのままでいられる」
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映画『架空の犬と嘘をつく猫』より (C)2025 映画「架空の犬と嘘をつく猫」製作委員会
――お2人は本作のどのような部分に惹かれましたか?
伊藤:脚本を読ませていただいた時に、羽猫家の距離感、リミッターみたいなところのヒリヒリ感に自分とも重なる部分を感じました。ここまで赤裸々に痛みを描いている作品はなかなかないなと思って、演じることにワクワクしました。
深川:物語は悲しい部分もありますけど、とても温かい作品だなと思いました。原作の寺地さんの書くこの優しいお話を森ガキ侑大監督が撮るとお聞きした時に、もうこれは間違いなくステキな作品になるだろうなという確信もあって、この作品に関われることがすごくうれしくてしょうがなかったです。
――本作で伊藤さんは山吹の幼少期にプレゼントを渡し、大人になってから再会を果たす内気な頼、深川さんは山吹の初恋だった中学時代の先輩・かな子を演じましたが、それぞれの役の印象をお聞かせください。
伊藤:頼は幼少の頃にシャイで人見知りがゆえに、人とコミュニケーションが取れるタイプではなかったのですが、山吹と高校卒業後に再会し交流を重ねていくことで、自分の淡い気持ちや本音を言えるようになっていくんです。
大人になってもどのタイミングで自分の気持ちを言えばいいんだろうと悩んだり、山吹の家庭環境や周りにいる人たちの様子をうかがいすぎることで、自分の気持ちを押し込めてしまったりするところがあるのですが、たまに出る本音が人間らしくて、ただ優しいだけの女の子じゃないんですよね。本当は欲みたいなものがしっかり強くあるところが好きだなと思いました。
深川:かな子は母親との関係性に苦しんでいる女性なんです。複雑な状況が絡み合っているので、私自身、脚本を読んでいて苦しくなるぐらいでした。彼女のキャラクターについて「あざとい」という簡単な言い方もできるんですけど、私はそうじゃない複雑さも感じていました。
自分の状況から抜け出したいけど同じようなことをしてしまったり、母親と離れようと思えば思うほど近くにいってしまったり…かな子にとって母親の影響がものすごく大きいんですよね。そんななかで自分を受け入れてくれる男性を頼って、利用してしまう形になってしまうんですけど…かな子は悲しさを背負っている人でもあると思うので、そういう一面も観ている方に伝わったらいいなと思っていました。
映画『架空の犬と嘘をつく猫』より (C)2025 映画「架空の犬と嘘をつく猫」製作委員会
――山吹を演じた高杉さんの印象は?
伊藤:私は3回目の共演で、これまで時間を重ねていたからこその信頼関係は、勝手ながらにあったのかなと思っています。頼と山吹のシーンも空気を感じ取りながら演じられたので、頼れる存在だなと思っていました。
深川:高杉さんとの共演は、私も3回目。すごく真っすぐでピュアな魅力を持っている方だなという最初の印象は変わらないですね。それはきっと高杉さんが年を重ねていっても変わらないものなんだろうなと思うし、きっとこれからも演じる役柄に感じるんだろうなと思っています。
この映画でも、山吹は過去に縛られて優しい嘘をつきながら、みんなの期待に応えようとする苦しい役どころではありましたけど、高杉さんの持っている人柄みたいなものが何だか透けて見えているような気がして、本当に魅力的だなと思いました。
伊藤:うん。私もそう思う。
――そんな高杉さんが演じた山吹は、お2人から見てどんな部分が魅力的でしたか?
深川:山吹はある理由から家族に嘘をつき続けているんですけど、それって誰かを傷つけよう、貶めようという嘘ではないんです。自分のためではあったかもしれないけど、この映画を観て、ついていい嘘もあるよなと思ったので、山吹の優しさは魅力的だなと思いました。
伊藤:本当はぶつかりたいところを優しく傷つけないようにしていて、それでも壊れていく瞬間があって…そうした山吹の危うさや不器用さが、私は魅力的だなと思いました。誰しも自分を守るために嘘をつく瞬間や、関係性を保つためにやらなければならないという気持ちがあると思うので、そういった人間くささがステキだなと思いました。
――ちなみに、山吹の心に住む「架空の犬」のように、お2人がそれぞれ心の拠り所になっているものはありますか?
深川:私は愛犬です。
伊藤:「本当の犬」だ(笑)。
――(笑)。
深川:(笑)。犬そのものが大好きなんですけど、愛犬には癒されていますね。仕事に出てお留守番をしてくれる時も、「お仕事行ってくるね」って愛犬に言って出かけています。ワンちゃんって純粋な愛情を注いでくれるので、私にとっては癒しの時間ですね、一緒にお昼寝してる時とか。
伊藤:私は“家”ですね。もう完全に家。今住んでいる家が自分の心の拠りどころで、自分が自分自身に戻れる場所です。ここ最近、家に人を呼ぶことも増えました。一緒に何かを作ったりしゃべったりすることがエネルギーチャージになっていて、それが日常の中で1番大事かもしれません。
深川麻衣 クランクイン! 写真:松林満美

