竹内涼真「またリニューアルした自分で臨める」 5年ぶりミュージカル主演で新たな挑戦

――作品のどんなところに魅力を感じますか?
竹内:主人公が正義ではないっていうところですね。主人公が抱えて隠しているものだったり、詐欺師っていう役柄だったり、道徳から少し外れているところに魅かれました。
彼はきっと“本当”になりたかったんだろうけど、嘘から本当になっていく過程では、隠していた自分や嘘をついていた自分と向き合わないといけないんですよね。そういう彼の人生を自分らしく演じてみたかったというのもあります。
あと僕は最近ずっと小学生や中学生くらいの俳優さんとお芝居したかったんですよね。今回それが叶うというのも魅力に感じています。ピュアなエネルギーに刺激をもらえるからですかね。大人になるといろんな雑念が入ってきて、嘘をついたり、見栄を張ったり、楽をしたり、制限されたり。ピュアじゃなくなってきちゃうんです(笑)。まだ可能性をたくさん秘めた、自由なエネルギーを持つ少年とぶつかることで生まれる奇跡を感じたいんですよね。
――ミュージカルということで、ダンスや歌への思いはいかがでしょう。
竹内:ラッキーなことに、昨年の2月までものすごくダンスを踊っていた(Netflix映画『10DANCE』)ので、ダンスは前回ミュージカルに出演した時よりも格段にレベルが上がっていると思いますし、映画で得たダンスのスキルを何かしら反映できるのではないかと思ってます。
歌に関しては、今回はゴスペルで、セリフをしゃべっている流れのまま自然にリズムに乗って歌に入っていくんです。その境目がないので、嘘を本当にしていくエネルギーだったりとか、相手に考えるすきを与えない巧みなパフォーマンスを表現できるように練習を重ねていかないといけないなと思ってます。自分の中にイメージはあるので、そこに近づけながら、演出家の方と1つの正解を見つけていければいいなと。

――本作では、やはりゴスペルがポイントになりそうですね。
竹内:ブロードウェイで完成された作品をそのまま踏襲しようとしてもうまくいかないと思うんです。正解はわからないんですけど、マンガの実写化とか、海外でやったもののリメイクとか、そのままのコピーを目指すようなアプローチはしないようにと思っています。
僕が目指していることは、より嘘をなくしたいんです。それは身体の中で鳴っているものを自分で信じられるかどうか、自分の心の中が充実しているかどうかだと思うんです。同じ人間として、主人公の感情のラインをたどりながら少しずつキャラクターと自分をリンクさせて、そこで内側からふつふつと湧き上がってくるエネルギーを音楽に乗せて出していく。その結果、ゴスペルと呼ばれる音楽性と、僕らがもとから持ってる熱量や、日本キャストならではのパッションがうまく結びついたら、今まで観たことのないすごい面白いものになるんじゃないかと信じています。まったく新しい形でお客さんをびっくりさせられたらいいですね。
きっと「ゴスペルってどうなるの?」って思われている方も多いと思います。もちろんゴスペルなんですけど、僕ら日本キャストが持っている正確性や精度、真面目さ、チームワークといった部分で、また新しい表現にたどり着けたらいいなと思っています。

