関智一&武内駿輔&松岡禎丞&小林千晃&戸谷菊之介が語る、『ハイスクール!奇面組』が令和に復活する意義
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TVアニメ『ハイスクール!奇面組』場面カット (C)新沢基栄/集英社・奇面組
――少しお話を聞いただけでも和気あいあいとした現場なのが伝わってきますが、アフレコはどのように進んでいるのでしょうか。
関:僕は人見知りなので、みんながすごくオープンマインドで助かっています。先ほど言ったように武内くんとはよく話す仲だし、小林くんはコミュ力の塊。松岡くんは家に関する切ないエピソードを、身を切って話してくれました(笑)。戸谷くんは本当に物腰柔らかくて話しやすいし、本来ならば一番先輩である僕が現場を引っ張らなきゃいけないのかもしれないですが、皆さんが居心地の良い空気感を作ってくれています。あと、差し入れのお菓子が豊富なのがうれしい(笑)。スタッフさんもいつもニコニコしていて、アットホームで楽しい現場です。
戸谷:アフレコに入る前に「チャレンジングなことをやってもいいですよ」と言われたのですが、その言葉があったからか、本当に皆さん暴れていらっしゃる(笑)。第1話の収録から面白すぎて、これはもう「アフレコじゃない、戦いだ!」と思いました。戦う気持ちで毎回現場に行かなきゃいけないと思いましたね。
関:特に松岡くんがね(笑)。
武内:松岡さんすごいですよね(笑)。
関:これは使われないだろうというアドリブにも果敢に挑戦しているんですよ。
戸谷:めちゃめちゃ面白かったので、使われていそうな気がしますけど……。
関:僕たちもまだわからないからね。「観てからのお楽しみ」ということで(笑)。
松岡:直しの時も何も言われてないですからね(笑)。
武内:音声に「ピー」っていう規制音かけなきゃいけないくらいのすごいアドリブで。
松岡:そこまでじゃないでしょ!(笑)
戸谷菊之介
戸谷:松岡さんだけでなく、皆さんがそれくらいチャレンジングなことをされていて、それが面白くて僕はずっと笑っています(笑)。
武内:さらにそれが、話数が進むごとに洗練されていっているんですよね。第1話はやはり実験的で、「このアドリブは物語のノイズだったかも」「話に沿っていなかったかも」など反省点がありましたが、アフレコを繰り返すうちにそれが自然とわかってきて、ファニーな雰囲気にまとまっていったような気がします。
小林:現場の雰囲気でいうと、なんか学校っぽくないですか? 人数が多くて、以前のアニメにも出演していた速水奨さんという大先輩もいれば、「この現場が初めてなんです」というピカピカの新人の方もいて。その中で、女性だけでまとまっていたり、(切出翔役の)佐久間大介さんは(似蛭田妖役の)岡本信彦さんと組のリーダー役同士で話していたり、学校のようにコミュニティができあがっているんです。とっても賑やかで、そこに「アフレコ始めるよ」と号令が入ったらみんなブースに入って真剣な表情になって。学校で授業が始まる時もそんな感じでしたよね(笑)。そんな空気感が漂っているからこそ、年代やキャリアはバラバラだけど、不思議な一体感のある現場です。
関:速水さんが出演されると聞いた時はビックリしたな~。当時のアニメを見ていた方は、エモーショナルな気持ちになると思います。また、緒方賢一さんが前回と同じ校長の小蝶先生役で出演しているんですよ! これはファンは喜ぶんじゃないかな~。
関智一
――先ほど松岡さんから「以前のアニメをなかったことには絶対にできない」というお話がありました。1985年版では奇面組のメンバーを千葉繁さん、玄田哲章さんらが演じられていましたが、そこから継承したものなどはありますか?
関:僕は実際にリアルタイムで見ていたので、一堂零=千葉繁さんという印象が強くありました。かけ離れた声だと、僕自身が気持ち悪いと思って。ただ、モノマネをしようと思ったわけではありません。どうすればあの表現ができるのか、どうすれば寄せられるのかを考えて役を作っていった感じです。
――千葉繁さんとお話する機会などはあったのでしょうか?
関:実はあったんですよ。そこで「一堂零を演じるヒント」のようなものをいただけたので、おぼろげだった“一堂零像”が、そこで掴めた気がしました。またプロデューサーさんとも話して、零は変態だけどジェントルマンでもあるから、そこを大事にしようと思いました。
武内:リブート作品に出演することで一番重要になるのは、「キャラクターへの解釈を前任者と一緒にすること」だと僕は思っています。そして、以前に冷越豪を演じた方といえば、弊社の大先輩である玄田哲章さん! 昔からとても良くしていただいて、直接会う機会はそこまで多くないのですが、マネージャーを通して出演作の感想を伝えてくれたりと、すごく気にかけてくれています。大好きでリスペクトしているからこそ、その玄田さんが演じた冷越豪というキャラクターの要素を、僕も取り入れたいなと思いました。
関:武内くんも千葉さんとは話す機会があったんだよね。
武内駿輔
武内:そうなんですよ! 当時の『奇面組』の収録の話を聞いたり、当時の写真も見せてもらったりして。そこで玄田さんがカラーレンズのメガネをかけていたので、僕もその明るさでアフレコすれば玄田さんの冷越豪が掴めると思い、リスペクトを込めてカラーグラスをかけて収録しています。
小林:他の現場でもかけてるだろ!(笑)
武内:若干色が違うんだよなぁ~(笑)。その玄田さんの要素も感じてもらいつつ、僕が演じることによって冷越豪の違う一面を感じてもらったり、『ハイスクール!奇面組』の世界観を広げられたらいいなと思っています。
松岡:僕は小さいころに再放送されていたアニメを観ていたのですが、いい感じに記憶が薄れていて。そして今回、あえてアニメを観直さずにオーディションに挑みました。影響されやすい質なので、意識しちゃうと思ったんです。せっかく令和の時代に蘇るのだから、自分で考えた出瀬潔でないと意味がないと。演じる上で大切にしたのは、自分が思い描いた潔像を声に乗せて、現場で皆さんと掛け合って上手くハマるか、ということです。「どっちが良くて、どっちが悪い」という話ではなく、「どちらにも良さがある」と思って楽しく見ていただけたらいいなと思いました。
小林:僕はオーディションに受かってからアニメを見たのですが、以前に大間仁を演じた龍田直樹さんと演技の方向性が一緒だと感じて、とてもうれしくなりました。同じ役を任せてもらった役者同士が、世代は違えど同じものを感じたという1つの自信にもなって。それに加えて、禎丞さんの言ったように、現場での掛け合いで生まれる面白さが重要になってくる作品だと思ったので、多角的な目線で見て、いろんなところから大間仁の要素を拾って作り上げている感じがあります。皆さんとの掛け合いのおかげで僕なりの大間仁が掴めたので、本当にこの5人で奇面組になれて良かったです!
戸谷:僕はアニメを見て(以前に物星大を演じた)塩沢兼人さんの印象がとても強く残ってしまったからこそ、リスペクトして演じようと思いました。でも、それは1話までです。テストで演じてみたところ、ディレクションで「もっとかわいくやってほしい」と言われて、結果的に塩沢さんが演じたものよりもかわいい物星大になりました。でもやっぱり僕は塩沢さんの物星大が好きなので、そこから感じた“色気”みたいなものも大事にしつつ。そこに皆さんが言ったような、掛け合いから生まれた要素も加えて作っていきました。
武内:戸谷くんは「語尾にハートつけて!」というディレクションがすごく入っていたよね。
戸谷:そうなんですよ。今回の大くんはハートがいっぱいです。その“ラブ”をぜひ感じてほしいですね(笑)。
(取材・文:米田果織 写真:高野広美)
TVアニメ『ハイスクール!奇面組』は、全国フジテレビ系“ノイタミナ”にて1月9日より毎週金曜23時30分放送。

