『名探偵プリキュア!』長谷川育美×東山奈央、“キュアエクレールの正体は誰!?”の舞台裏【前編】
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――くれあがキュアエクレールへとつながっていく人物であることを踏まえて、これまでのお芝居で特に大切にしてきたことはありますか?
長谷川:私は最初から、くれあがキュアエクレールになることを知っていました。でも、くれあ自身にはその記憶がなく、ひとりのパティシエとして日々を過ごしていたんです。だから、キュアエクレールとしての記憶を取り戻すまでは、まず“本当に優しい女の子”であることを大切に、素直に演じていました。
キュアエクレールとして目覚めてからは、そこにプリキュアとしてのたくましさや凛々しさが加わりました。ただ、根底にあるくれあらしさは変わりません。彼女は「心のきらめき」に従って生きる、とてもまっすぐな子。自分の気持ちをきちんと言葉にして、相手へ届けることができるんです。
だから私も変に深読みせず、くれあの言葉と感情を信じて、一緒に「心のきらめき」に従っていく。そうすれば、自然とくれあ、そしてキュアエクレールになれるような感覚がありました。役づくりで深く迷うというより、彼女のまっすぐな心についていくような感覚でしたね。
『名探偵プリキュア!』場面写真(C)ABC-A・東映アニメーション
――変身シーンでは、口上も披露されました。実際に演じてみて、どんな難しさを感じましたか?
長谷川:変身シーンを演じている皆さんも同じだと思うのですが、変身に入るまでの気持ちの持っていき方が、実はものすごく難しいんだと最近になって分かりました。
これまでは皆さんの変身シーンを、「楽しい! 見られてうれしい! かわいい、かっこいい!」と、呑気に楽しんでいたんです(笑)。あまりにも自然に演じられているので、その難しさに気づいていませんでした。でも、いざ自分が担ってみると、「オープン!」と言うまでの心の運び方が本当に難しくて。
変身に至るまでの物語や、キャラクターが抱えている感情は毎回違います。その流れから、どのくらいのテンションで「オープン!」へ向かえばいいのか。一方、映像には毎回共通して使われる変身バンクがあります。完成された映像から大きく外れないようにしながら、その回で積み重ねてきた感情もきちんと乗せなければならない。そのバランスに、「変身の口上って、こんなにも考えるものだったんだ」と驚きました。
初めての変身では、私自身も気合が入っていましたし、キュアエクレールにとっても、ようやく復活して「ウソノワールを倒すぞ」と気持ちを高める場面でした。初変身ということもあって、最初の「オープン!」にかなり力を込めてしまったんです。
そこで、実際の絵を見せていただきながら、「この映像に合うくらいの気持ちまで調整してください」とディレクションをいただき、少しずつ合わせていきました。初めて変身バンクを演じたときに、変身のお芝居の難しさと奥深さを痛感しましたね。
一方、「きらめきタイム」は、変身バンクに比べると少し自由度があります。凛々しく言うときもあれば、優雅に、華やかに表現するときもある。その回ごとに少しずつ変えているので、ぜひ、そうした違いにも耳を傾けていただけたらうれしいです。
『名探偵プリキュア!』場面写真(C)ABC-A・東映アニメーション
