J・ゴードン=レヴィット、「恋愛観」と「日本」を語る

つぶらな瞳が母性本能をくすぐり、女性から圧倒的な支持を得る俳優ジョセフ・ゴードン=レヴィット。そのジョセフが、“極上の美女と最高のセックスをすることが理想の恋愛”という、現代を象徴するようなプレイボーイを演じる映画『ドン・ジョン』で監督デビューを果たした。監督・脚本・主演と3役をこなし、本作を完成させた今の気持ちや、あまり語ることのない自身の恋愛観についても聞くことができた。
【関連】ジョセフがポルノ好き“マッチョメン”を演じる『ドン・ジョン』フォトギャラリー
『ドン・ジョン』は、ポルノの世界そのままに理想の女性を追い求める主人公ジョンが、全くタイプの違う女性二人と出会い、新たな価値観を見出していく姿をちょっぴりセクシーなラブコメ作品。
ジョセフ演じる主人公のジョンは、身も心もマッチョで女性にもモテる、現代のドン・ファン。そんな彼を遊び仲間は“ドン・ジョン”と呼ぶ。 多くの女性との出会いを求める理由は、自分好みの女性とポルノのような理想通りのセックスをするため。“ポルノ”というバーチャルな世界で繰り広げられることがこの上ない幸せと思っているジョンは、イマイチなセックスには満足できず、日々のポルノ鑑賞がやめられない…。
主人公の“ポルノ中毒”という設定についてジョセフは「ポルノを見過ぎるキャラクターを作ることで、男女がお互いを性的な“モノ”として見ている現実もあるということを描きたかったんだ」と述懐する。また「すべてのメディアをポルノと比較したかった」と話し、「僕は子役時代から俳優をやっていたから、つねにメディアが与える影響について考えてきた。映画、テレビ、CM、雑誌、そしてポルノでさえ…全て似た者同士の“メディア”が人にどう影響を与えているのか…それをテーマにした話を作りたいと思っていたんだ」と、本作の核となるテーマは長きに渡り温めていたものであったことを明かす。
本作では、監督・脚本・主演と3役をこなしており「明らかに仕事量が多かったよ」と振り返る。だが「(映画を作ることは)僕が自分の人生でずっと思い描いてきたことでもあるからね。特別なものだよ」と、仕事量うんぬんよりも念願が叶った喜びのほうが大きい。「自分で書いて、監督もしているし、何より僕は演じることが大好きだ。でも、(俳優として)演技をしている時は、監督が思い描いているストーリーの手助けをすることになる。たとえ、僕自身もそのストーリーを語りたいとしてもね」と付け加え、 監督・脚本・主演をこなしたからこそ、その出来栄えに満足している。