『思い出のマーニー』で大注目の杉咲花「見ている人のイメージを裏切りたい」

スタジオジブリ最新作『思い出のマーニー』の公開により、一人の女優が注目を集めた。劇中、主人公・杏奈と共にマーニーの秘密を探るメガネ少女・彩香を好演し、高い評価を得た杉咲花だ。Cook DoやKDDI auなどのCMで見せる快活なイメージの一方、連続ドラマ『夜行観覧車』では反抗期の少女を演じるなど表現力の幅は広い。そんな16歳の杉咲の素顔に迫った。
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小さいころからずっと見てきたというスタジオジブリ作品の声優に抜擢された杉咲。一報を受けたときは「自分に務まるのかな」というのが率直な感想だったと言うが、初めて彩香の絵を見た瞬間に、彼女の性格やイメージが膨らんだという。米林宏昌監督や西村義明プロデューサーも、杉咲のイメージに対して「声は作らなくてもいいかな」という判断を下したという。
杉咲が命を吹き込んだ彩香は、魅力的な姿としてスクリーンで躍動する。「アフレコのときは、どういう感じに出来上がるのか想像できなかったのですが、実際の作品を見たら感激しました。彩香だけじゃなく、マーニーも杏奈もすごくかわいかったし、挿入歌も素敵で……。本当に幸せだなって思いました」。
確かな演技力と存在感。9月6日に公開される映画『イン・ザ・ヒーロー』では事務所の大先輩である唐沢寿明と親子役を演じるなど、女優としての前途は洋々だが「志田未来さんが出演していた『正義の味方』や『14歳の母』などに感銘を受けて、女優になりたい!って思ったんです。それで志田さんの事務所を調べてオーディションを受けました」と女優を目指したきっかけを語る。
自らの強い意志で女優業の扉を開いた杉咲。最初は怖いもの知らずで伸び伸びと個性を発揮していたが「現場に入って、自分が憧れていた俳優さんたちを見ていると、だんだん萎縮して、自分が小さくなっていくような感覚に陥ってきちゃったんです」と壁にぶつかる。作品を重ねるたびに緊張は増す一方だったと言う。