片岡愛之助、楳図かずおの明るさにドキドキ!?「ホラーになるのか心配でした(笑)」
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そんな楳図監督が率いた和気あいあいとした明るい現場だったため、愛之助は「これがホラー映画になるのかと少し心配でした(笑)」と撮影を振り返る。しかし一方で、「作品を観たらかなり怖かったのでビックリしました。楳図先生のいろんな漫画が散りばめられていたり、いろんなものが含まれた作品になっていて、エンドロールの最後の最後まで席を立たずに観て頂きたいです」と、“楳図ホラー”としての完成度の高さに太鼓判。
話は、ホラーと同じく自身のトレードマークになっているボーダーシャツの話題へ。監督は「最初に原始人が岩に絵を描いた時、たぶん線とか点を打ったと思うので、きっとボーダーと点々は模様の原点だろうし、これはほんと誰にでも似合うパターンだと思います」と語り、劇中でも楳図役の愛之助が着用して“楳図ワールド”の構築に一役買っている。
「僕は楳図かずお役を務めさせて頂いたんですけど、経歴とか住んでる場所(※実際の楳図邸を撮影に使用した)は先生の本当の話なんです。なので、どこまでが本当でウソなのか境界が分かりづらく、すごく上手に遊んでらっしゃいます。ですからそういう上手な遊びの中に入り込んで、最後の最後まで楽しんで頂きたいです」。
映画『マザー』は77歳にして映画という新たな領域に踏み込んだマスタークリエイターが作り上げた、“楳図かずお屋敷”というべき世界なのかもしれない。監督はいたずらっぽい笑みを浮かべ最後に次のように語った。
「あんまり上手にできてないお化け屋敷に行くんだったらこの映画を観て頂いて(笑)。結構怖いですよ」。(取材・文・写真:しべ超二)