矢野聖人、憑依型俳優“柳楽優弥”の役者魂に触れる「アプローチの仕方はすごい」
本作の見どころの一つは、矢野を始めとした役者陣の熱演にある。特に主演の柳楽について矢野は、「若いときからやっている役者さんと、ほぼ1対1でお芝居をするっていうのが、緊張もありましたし、喜びもあった」と語る。「二人のシーンで、カメラ回ってない時に、ふと話しかけてくれたことがありました。でも、それが“柳楽優弥”としてではなく、桂人役で話しかけてきたんです」と、“入り込む”役者として知られる柳楽らしいエピソードも。
そして、「今思うと恥ずかしいことなんですが、僕、一瞬ビックリしちゃって…。それでも、僕も冴木として会話をしようと思って話しました。そういうアプローチの仕方はすごいですよね」と柳楽の役者魂に触れた瞬間を振り返った。
『身毒丸』では近親相姦、そして本作では「連続強姦魔」と、難しい役が続く矢野に、今後の目標を聞いてみると、「22歳という年齢、そして役者5年目にしてはとてもやりがいのある役をやることができたなと思います。僕は、わりとアンダーグラウンドな役が多いんですよね。そういう役は“矢野”という立ち位置を確立させたい」と胸の内を語る。とはいえ、「でも一方で、本当に爽やかでクラス1モテる男子みたいなそういう役もやりたいなって思うんです。意外とハマると思うんですよ」と、茶目っ気たっぷりの笑顔で明かしてくれた。(取材・文・写真:嶋田真己)
映画『最後の命』は11月8日より全国公開。