満島ひかり「自分を女優とは思えない」 黒柳徹子の生きざまに共感
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タモリが「歩くテレビ博物館」と称するなど、テレビとともに歩んできた黒柳徹子のエッセイ『トットひとり』『トットチャンネル』を原作にしたドラマ『トットてれび』が放送中だ。主人公・黒柳徹子を演じたのは実力派女優・満島ひかり。オファーを受けた際は「ドッヒャーでした」と笑顔で語った満島に、黒柳との交流秘話や、本作で黒柳を演じたことにより得られたことなどを聞いた。
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テレビ放送が始まった1953年にNHKの専属女優としてキャリアをスタートさせた黒柳。現在まで60年以上ものあいだテレビ界で活躍し、その独特の個性や人柄で多くの人々を笑顔にさせてきた偉大なる人物―。しかもまだ存命であり、演じるとなれば誰でも尻込みするのは当然ともいえる。
オファーを受けた際、満島の口から出た言葉は「無理だと思う」だった。「黒柳さんが過ごしてきた人生や、いつまでも新しい輝きを放つ魅力や頭の良さ、パワー……。ノスタルジーだとか、再現ドラマのようになってしまうのが怖かったんです」と素直な胸の内を明かす。2度ほど申し出を断ったというが、演出家の井上剛をはじめとする制作陣の「“テレビがまだおもちゃだった頃”を歩んできた黒柳さんの力を借りて、テレビの楽しさを探したい」という思いに共感し、引き受けた。
自身と黒柳の共通点については「全然違うんですよ」と前置きしつつも「お話していると『そうそうっ』って思うことがあるんです。徹子さんは『早めにプロを放棄したの。自分が疲れちゃうまではやらないの。無理しないのよ』っておっしゃるんです。そういう考えってすごいなって思うんです。私はどうしても無理してしまうので……」と共感できる点が多いことに気づいたという。
また「戦争を経験したあの頃の時代には『あれ以上辛いことなんてないので楽しく生きていこう』という考えが根底にあるんだなぁと思います。徹子さんがいるだけで現場は楽しくなるんです。それに何歳になっても変わらない可愛らしさを表に出せるんですよ」と人間性にも脱帽する。さらに「社会に合わせるのではなく、“そのままの自分で生きていたら、人から才能を見つけられた”という人生が素敵です。それが彼女の魅力の根源だと思います」と黒柳徹子という人物を演じてみて、多くのことを心に感じているようだ。
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