女優・平岩紙、役者を続ける“ガソリン”となった忌野清志郎さんの言葉とは
「『恋の門』という映画と『マンハッタンラブストーリー』というドラマでご一緒したことがあったんです。共に同じシーンはなかったのですが『こういう球を投げるんだ!』ってすごく感動したのを覚えています。しかも私のことを知っていてくれて『この子すごい好きなんだよね』って話してくれていたことを、他の人から伝え聞いたんですね。もうそれだけで50年は役者を続けられるなって思いました。私にとってはその言葉がガソリンでしたね」と笑顔で振り返る。
平岩といえば、これまでやや個性的な役柄が目立つ女優というイメージがあったが、「私はやや頑固な部分があるので、監督の言うことに柔軟な対応をしていきたいと心掛けてはいるのですが、どこかに平岩としてのスパイスを効かせられたらいいなって思っている部分もあるんです。せっかく作品に出させていただくのですから、自分である意味を残せたらという気持ちがあります」と自身の俳優としてのスタンスを語る。
本作では、広い心を持つ“日本の母”を体現するような存在に挑んでいる。「現在36歳なのですが、若い人たちにアドバイスをする立場だったり、役柄的には背伸びしていますよね。この年になるとあまり現場で怒られることもなくなってきているので、初心を忘れず、しっかり向き合っていきたいですね」と自分に言い聞かせるように語っていた。(取材・文・写真:磯部正和)
NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』は総合テレビにて毎週月~土曜あさ8時放送。