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中尾暢樹、今は“ギラギラ育成期間” 快進撃続くも「やっとスタート地点」

映画

 中尾が演じたのは、弓道部の先輩女子・岸本杏(池田)に強烈な想いを寄せる後輩男子・三神曜太。不器用にぐいぐいと杏に迫る三神は、いつしか杏のことを振り回すようになり、両想いながらもすれ違っていく、という切ない展開を見せる。「原作の漫画が結構攻めたものだったので、映画としてもギリギリまで近づけようという話になったんです」というように、思いがけないほどの胸キュンゼリフや「ドキドキしっぱなし」というシーンの連続だ。

 攻めの姿勢の効果か、現場ではアドリブも増えた。「男子更衣室の前で、杏を押しつけるシーンはアドリブです。押しつけるだけじゃなくて『そのまま押し倒せるんじゃない? ドア(を開けて)押し込めるんじゃない!?』って、現場で思いついてやりました。壁ドンで終わらなくて、壁突きドン、みたいな。新しいですよね(笑)」。

 印象的なのは、ヒロインの池田に負けず劣らず、中尾のアップのショットが多いこと。現場でもアップを撮るとわかれば、「全部の表情が映っていると、目の動きひとつを取っても意味が変わってしまうので、本当に一瞬も気を抜けなかったです」と微調整を重ね、役に徹したことがうかがえる。物言わぬ大きな瞳に、観客の心も動かされるだろう。

 本作を皮切りに、今後も出演作が続々と控えている中尾。同じ事務所には城田優や瀬戸康史ら先輩をはじめ、今ノリに乗っている山田裕貴、志尊淳なども近い存在として光っている。彼らについては、「全然別のタイプかなと思っています。僕より高いところにいる人たちなので」と尊敬の念を込めつつ、「あくまでも自分は自分。僕は僕で、しっかり僕の道を行かないと。追うのではなく、並びたい感じです」と冷静に受け止める。千里の道も一歩から。着実に歩く中尾だが、周りからは期待にも似た煽りの声も届く。「ギラギラしていないのがダメだって言われるんですよね。自分に対してのギラギラはあるんですけど、人に対してはなくて。だからもっと貪欲にギラギラ育成期間です、今は(笑)」。(取材・文・写真:赤山恭子)

 映画『一礼して、キス』は全国公開中。

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