フレディ・ハイモア、名子役から実力派俳優へ 「客観的に見つめ直す」大切さを明かす
セリフといえば、ショーンがときどき投げかける“言葉の矢”は、とても鋭く真理を突いてくる。威圧的な先輩医師に対して「あなたはとても傲慢だ。その方が良い医者になれますか?」とアドバイスを求め、とある病院清掃員に対しては「自分の人生に満足していますか?」とずばりストライクを決めてくる。「普通の人なら躊躇してしまうことを、彼は容赦しないので、最初は戸惑いますが、最終的には、病院を、世の中を改善していく、というところにもつながってくる。病院側が彼を広い心で迎え入れることだけでなく、彼から逆にいろんなことを“学ぶ”ということも、このドラマでは大きな意味を持つ」と強調した。
子役時代、『ネバーランド』(04)『チャーリーとチョコレート工場』(05)でジョニー・デップと出会い、「たくさんのインスピレーションをもらった」というフレディ。幼いながらも数々の賞を獲得し、将来を嘱望されていたが、彼は大学進学の道を選ぶ。「当時、子供ながらに、俳優だけでなく、もっといろんなことにトライしてみたい、もっと他の世界も覗いてみたい、と思っていたので、大学へ行って、自分を客観的に見つめ直すことは凄く大事なことだった」と振り返る。
初めて自らの意志で出演を決めたという『ベイツ・モーテル』。続く本作への出演は、俳優としてやっていく、という“証し”なのだろうか。「とりあえず今は、ショーンという役を大事に演じていきたいし、このドラマが長く続くように頑張りたい。セカンドシーズンに続けば、監督や脚本にも挑戦したいしね」。俳優続行への明言は避けながらも、「ゆくゆくは企画から携わり、作品づくりに参加したい」と語るフレディ。その目はキラキラと輝いていた。(取材・文・写真:坂田正樹)
『グッド・ドクター 名医の条件』は、WOWOWプライムにて4月5日より日本独占放送開始(第1話無料放送)。