『リズと青い鳥』種崎敦美×東山奈央、“画面全てから感じ取る作品”
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種崎がいう“TVアニメでは見られなかった2人”というのは、みぞれと希美の互いに対する思いに直結する。「(みぞれは)ブレていない」という種崎と、気持ちの変化が描かれ「(希美の)真っ直ぐではない、人間味の姿に驚いた」という東山。東山は、「役を解きほぐすことが大変でした」とアフレコ前の思いも吐露した。
本作は些細な日常を描き出し、アニメとはいえ“リアル”さが追求されている。ゆえに、種崎は「自分の青春時代を、思い出すというよりは、もう一度みぞれを通して過ごしているという思いがありました」と目を細める。「こんな景色みたな、こんな経験したな、こんな会話したなということが(劇中に)溢れていたので、懐かしさもありつつ、再びあの頃を経験できるなんて幸せだなと思っていました」と感慨深い様子でアフレコを振り返る。東山は、自身の経験と重ねることはなかったそうだが「まずみぞれに共感できたんです」と告白する。「私の気質自体は、みぞれのほうに近いと思います。多くの友人に囲まれて過ごすという感じではなく、仲良くなった友人を大切にするタイプなので、本作を観ると“あるある”と感じるシーンがたくさんありました」。(取材・文・写真:ほりかごさおり)
誰もが経験した高校時代の儚い“一瞬”を繊細な映像と音楽と共に描き出す『リズと青い鳥』は公開中。