遠藤憲一、同級生の助けとともに…勝海舟を“開けっぴろげ”に演じる
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この遠藤の申し出を、演出は了承。今回のドラマでは歴史的な会談に新たな解釈が加えられた。「勝さんは正直な人なんで、この戦で江戸を潰してほしくないという思いを、腹の底から心を込めて演じることをテーマにさせてもらいました。“イメージと違う”と思う人がいるかもしれないけど、人間同士のやりとりにはなっていると思うんで、良かったと思います」と、遠藤は撮影を振り返る。
俳優として90年代以降、数々の大河ドラマに出演してきた遠藤。ほかのドラマにはない大河ドラマならではの醍醐味について聞いてみると「実は自分のやったことが『武蔵 MUSASHI』ぐらいからしか覚えてないんですよ」と意外な返答。
「きっと地に足がついてなかったと思うんですよね。セットひとつとっても、ものすごい能力を持った人たちが、下調べをして、想像力を働かせて渾身の力作を仕上げる。そこに照明も当たって、自分の目の前に独特の世界が現れちゃう。そこに浮ついた気分でひょいっと入っていっても地に足がつかない。“よしっ”て自分の中でスイッチを入れないと、セットの中のエネルギーに飲み込まれる」と、大河ドラマならではの緊張感を言葉にした。
西郷や龍馬といった幕末の傑物に、さまざまな影響を与えていく勝。演じる遠藤は「勝さんが言いたいこと。やりたいこと、勝さんの役目をちゃんとシーンに出るように、深く深く考えて練習して」と演じる役柄への敬意を忘れない。「練習して考える、練習して考えるの繰り返しですかね」と真剣な表情で語った(文:鈴木大志)。
NHK大河ドラマ『西郷どん』はNHK BSプレミアムにて毎週日曜18時、総合テレビにて20時放送。