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山口紗弥加、芸歴25年で迎える初挑戦に「これが主演というものか」

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山口紗弥加、『ブラックスキャンダル』インタビュー
山口紗弥加、『ブラックスキャンダル』インタビュー クランクイン!

 数々のドラマや映画に出演し、高い演技力を評価されている実力派女優・山口紗弥加。これまで60本以上のドラマに出演している彼女が、連続ドラマで自身初となる主演を務めるのが、読売テレビ・日本テレビ系で10月4日より放送される木曜ドラマF『ブラックスキャンダル』(毎週木曜23時59分)だ。「この役に出会うために頑張ってきたのかも」という山口が、自身の女優人生を振り返った。

【写真】山口紗弥加、『ブラックスキャンダル』インタビューフォト

 “主演”という立場について「私と同じ仕事をしている人なら、きっと誰もが目指している場所で、特別な時間」と表現した山口。オファーを受けたときは「すごくうれしかった」と振り返ったが、正直実感が湧かず素直に喜べなかったという。しかし周囲から「おめでとう」という言葉を数多くかけられ、期待の大きさを感じるとともに「しっかり務めを果たさなければ」と意を決した。

 番手の違いによって役に入る心持ちが変わることはないと話していた山口だが、脚本の決定稿前から、プロデューサーと綿密な打ち合わせをしたり、役柄について話したりすることは、初めての経験だったようで「これが主演というものか」と実感し、想像していたよりも「大変だ」と思ったという。

 オンエアが開始されるときには、芸能生活も25年目に差し掛かるという山口。これまで出演してきたドラマは60本以上にも及ぶが、長く続けてきた秘訣について「演技が上手くなりたい」という一心だったという。

 「本当に下手でどうしようもなかったんです。例えば、蜷川幸雄さんや野田秀樹さんの舞台に出演させていただいたことがありますが、散々ダメ出しされ、稽古場では“ひとり千本ノック”状態で、偉大な先輩方をひたすらお待たせするという…もう、地獄ですよ(笑)。認めてもらえない悔しさから、上手くなりたい! なるのだ! と、自身を奮い立たせました。正直に言えば、上手い下手ではなく、見る人の心を揺さぶるような芝居がしたい。この思いで続けてきた25年でした」。

 出演時間の長短に関わらず、作品に強い余韻を残す芝居を見せる山口だけに「芝居が下手」という自己評価には驚きだが、いまでも「もっともっと」というポジティブな向上心はまったく変わっていないという。

 そんな山口でも、20~23歳ぐらいのころは「しんどくてやめようと思った」というぐらい追い込まれていたと告白。その理由について、「全部自業自得なんですけれど」と前置きすると「女優を目指してこの世界に入ったのに、バラエティなど違う分野にまで足を踏み入れてしまって、自ら迷子になっていました。その時期、体調も崩してしまい、なにひとつ思うようにいかなかった」と当時を振り返る。

 それでも女優業を続けてきたのは、どんなにダメ出しをされても「もっと上手くなりたい」と思える気持ち、すなわち“好き”ということに他ならない。「日々、新しく。少しずつでも前進したい。女優として、かけがえのない存在になりたい」と誠実に向き合う気持ちは消えなかったという。

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