ムロツヨシ、“初めての経験”に直面したドラマ『大恋愛』の役作り
ただ一方、今回はその関係性で難しく感じている部分もあるという。「出会ったばかりのたどたどしいときの芝居は、お互い気を遣ってやっています。ぎくしゃくしている2人が少しづつ距離が縮まっていくところから描かれるので、いろいろ考えながらその感じを作らないといけない」と明かす。
特にムロは「僕は他人のまま、(ほかの登場人物と)距離が縮まらない役が多かった」と自身のキャリアを振り返り、今回のような役柄について「連ドラでやるのは初めての経験。難しいけど、楽しいです」とやりがいを語る。なお、相手役の戸田とはクランクインの際、「違和感があったら言い合おう」と約束を交わしたという。
本作は“ラブストーリーの名手”と称される大石静氏が「震えるような恋心を視聴者に体験してほしい」と願って書いたという意欲作。ムロは「(戸田が演じる)尚が病気になり、周りや自分のことを忘れていくかもしれないけど、真司は恐怖より『それでもいい』と思えていて。そのぶれない愛情は、僕もまだ知らないのですごいと思います」と大石氏が作るキャラクターの魅力に触れ、「(相手が自分を忘れたとしても)『この人と一緒にいよう』と思ったときの気持ちを、相手に対してどう表現できるのか。頑張りたいです」と意気込みを語った。
「悲しい物語を連想する方もいるかもしれませんが、幸せなラブストーリーをお届けようとしていますので楽しんで観てほしい」と語るムロが、どんな純愛を体現するのか、期待しかない。(取材・文・写真:高山美穂)
ドラマ『大恋愛~僕を忘れる君と』は、TBS系にて10月12日より毎週金曜22時放送(初回は15分拡大)。