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気鋭監督による心理スリラー、撮影の苦労は犬!? 「13歳の老犬で…」

映画

『イット・カムズ・アット・ナイト』トレイ・エドワード・シュルツ監督
『イット・カムズ・アット・ナイト』トレイ・エドワード・シュルツ監督(C)2017 A24 Distribution,LLC

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トレイ・エドワード・シュルツ

ジョエル・エドガートン

 アカデミー賞受賞作品『ムーンライト』を世に送り出した映画会社A24と、青春ホラー『イット・フォローズ』製作陣がタッグを組んだ心理スリラー映画『イット・カムズ・アット・ナイト』。実力派俳優ジョエル・エドガートンが主演する本作で、監督・脚本・共同編集を務めた1988年生まれの新鋭トレイ・エドワード・シュルツ監督に、作品の基となった自身の経験や、ジョエルとの仕事、撮影で苦労した点などを聞いた。

【写真】『イット・カムズ・アット・ナイト』メイキングの様子

 本作は、長編デビュー作『Krisha(原題)』が全米のインディペンデント映画賞を多数受賞し、鬼才ジョン・ウォーターズにその手腕を絶賛されたたシュルツ監督によるスリラー。夜やってくる“それ”の感染から逃れるため、森の奥でひっそりと暮らす一家。父・ポール(ジョエル)は、妻と17歳の息子・トラヴィスを守るという強い使命感により生きていた。そこに、助けを求めて来た新たな家族が加わり、2つの家族は共同生活を送り始める。ある晩、閉められていたはずのドアが開いていたことが発覚。外から迫る、姿が見えない“それ”の恐怖に耐え続け、家の中には相互不信と狂気が渦巻く。

 本作はシュルツ監督自身の経験が基になっているというが、登場するキャラクターにモデルはいるのだろうか。「自分の義父と実の父親をミックスしたものがポールというキャラクターになっていて、トラヴィスは僕を反映している部分が多い」と監督。映画を学ぶために学校を中退したシュルツ監督は、実家で暮らした期間が長かったといい「義父と一緒に何年も住んでいて、すごく閉塞感を感じていたんだ。だから精神状態が『イット・カムズ・アット・ナイト』のあの状態だったんだよ。世の中に対する見方が義父と自分では違っていて、それがポールとトラヴィスの視点としてそれぞれ反映されている」と明かす。ポールは家族を守ろうとするあまり、徐々に感情が暴走していくが、作品のテーマについて「自分の家族を守るのはどういうことなのか、やりすぎの線はどこにあるのか、自分の家族を守るためにどこまで人間性を失っていいものか、そういった問題提起をしたかった」と語る。

 前作『Krisha(原題)』のキャストは監督自身の家族だったが、本作では初めてプロの役者を起用。主演のジョエルはシュルツ監督の才能を見込み、本作の製作総指揮も務めているが、ジョエルとの仕事について聞くと、「素晴らしいコラボレーションのできる人」と絶賛する。「自分が出演しているシーンや自分の芝居だけでなくて、このシーンがストーリー全体の中でどういう位置づけなのか、どういう関係性なのかとストーリー全体を意識しながら芝居をしてくれて、いろんなアイディアを提案してくれる」と心強さを語る。

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