『シュガー・ラッシュ』監督が最新作に込めた思い「友情こそネット社会を生きる力」
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●意外とスムーズだった奇跡のキャラクター共演
数多くのキャラクターといえば、本作には『スター・ウォーズ』シリーズのストームトルーパーやアイアンマン、ベイマックス、さらには白雪姫、シンデレラ、ベル(『美女と野獣』)、アリエル(『リトル・マーメイド』)、アナとエルザ(『アナと雪の女王』)など、総勢14名のプリンセスが一堂に会する。実写でこれだけのスターをそろえたら、ギャランティだけでもとんでもないことになるが、出演の交渉はスムーズにいったのだろうか。
これに関してリッチ監督は、「われわれも上の人間がどんな反応を示すのか全くわからなかったので、一か八か、何も言わず、いきなりアニマティック(動く絵コンテのようなもの)で提案したら、ものすごく気に入ってくれて。『もっとやってくれ!』と言われたときは、さすがに私も驚いたよ(笑)。『オーマイディズニー』というディズニーファンのためのサイトがあり、それを利用してキャラクターを大挙登場させることに成功したが、インターネットの世界だからこそ実現できた、まさに夢の共演だったね」と笑顔を見せた。
小さなアーケードの街を愛するラルフと、きらめくインターネットの世界にすっかり魅せられたヴァネロペ。本作で2人はさまざまな困難にぶつかりながら、自身の好きな道を、自分の足で歩き出すことに。「それは両方とも間違いではないし、僕たちが裁くようなことは決してしない。2人の生きる方向性は違うかもしれないけれど、友情は変わらず、むしろ強まっていくんだ。オンラインの世界で生きるわれわれ現代人は、とかく忘れてしまいがちですが、友情が生きる力を与えてくれることを、この映画を通して今一度思い出していただければ」。リッチ&フィル監督の熱い思いが、スクリーンを駆けめぐる。(取材・文・写真:坂田正樹)
映画『シュガー・ラッシュ:オンライン』は12月21日より全国公開。