夏帆、「閉鎖的だった」10代から「楽観的になった」20代
◇役を選ぶときは“直感”を大切に「その役を演じたいかどうか」
2000年以降は、『みんな!エスパーだよ!』『東京ヴァンパイアホテル』『伊藤くん A to E』『予兆 散歩する侵略者』などで、多種多様な役に挑んできた。来年公開の妻夫木聡と共演する主演映画『Red』も早くから高い注目を集めている。ここ数年の夏帆は、幅を広げるためにもがいているのではなく、すでに自由に羽ばたいている。
実は20代に入ってからは、その役をやるかどうかを自分自身で選んでいるのだという。「事務所に『自分で仕事を選びたいです』と伝えて、そうさせていただいています。選ぶ基準は、その役を演じたいかどうか。そのままのシンプルなことです。もちろん、その役をやったら周りからどう反応されるか、次にどうつながっていくかといったことを考えることも大事だとは思いますが、とにかく自分が演じたいかどうかという直感を、もう少し大事にしてもいいのかなと思っているんです」。
◇七子は「こういう飲み友達がいたら楽しいだろうな」という女子
新しくスタートしたドラマ『ひとりキャンプで食って寝る』もそう。
「ずっと冨永監督のファンで、ご一緒したいと言い続けていました。今回、冨永さんが監督と脚本を担当されるということで、ぜひやりたいと。さらに脚本を読んだらすごく面白かった。私が演じる七子もとても魅力的な役で、“来る者拒まず、去る者追わず”といった淡々とした感じの人。こういう飲み友達がいたら楽しいだろうなと思います」と迷いなく話す。
「ひとりでキャンプをして、行く先々で人と出会う。そこで何か深い心の交流があるわけでもないのだけれど、すごく面白い。 なんだか見たことのない不思議なドラマかもしれません。深夜帯、1日の終わりにほっと一息ついていただけたら」と穏やかにほほ笑んだ夏帆。自分に自信はないと話していたが、きちんと自分の足で立っていることへの自信が見えた。(取材・文:望月ふみ 写真:松林満美)
ドラマ『ひとりキャンプで食って寝る』はテレビ東京ほかにて毎週金曜24時52分より放送中。