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『スター・ウォーズ』全作に出演したアンソニー・ダニエルズがC‐3POに贈る言葉に涙

映画

『スター・ウォーズ』全作でC‐3POを演じたアンソニー・ダニエルズ
『スター・ウォーズ』全作でC‐3POを演じたアンソニー・ダニエルズ クランクイン!

 映画『スター・ウォーズ/新たなる希望』(1977)から、現在公開中の最新作『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』まで、シリーズ全9作にわたって人気キャラクター・C-3PO(600万以上の宇宙言語を操るプロトコル・ドロイド)を演じてきたイギリス人俳優のアンソニー・ダニエルズ。42年にわたって苦楽をともにしてきたC-3POへ、アンソニーが掛けてあげたい言葉とは?

【写真】『スター・ウォーズ』旧3部作~C‐3POの活躍をプレイバック!

■ジョージ・ルーカスとの出会い


『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』(2002)のアンソニー・ダニエルズ&ジョージ・ルーカス監督
写真提供:AFLO

 もともとイギリスでラジオドラマや舞台演劇などを中心に活動していたアンソニー。SF映画にはほとんど興味がなく、一度はオファーを断ったそうだが、本シリーズの生みの親であるジョージ・ルーカスの人間性に惹(ひ)かれ、その思いは一転する。「ジョージは、とても物静かでシャイな男。人間的に深く、そして賢く、私にいろんなインスピレーションを与えてくれた。天才ゆえに、彼が何を求めているのかをこちらが想像しなければないところもあったが、ジョージのそういうところに私は心を動かされたんだ」。

 とはいえ、「こんなに長くC‐3POを演じるとは思ってもみなかった」というアンソニーは、シリーズ全9作に出演できたことに驚きを隠せない。「あんなに躊躇(ためら)っていたのに、結果、全作品に出演した唯一の俳優になるなんて…自分でも正直、驚きました。でも、今となっては、『スター・ウォーズ』は私の誇り。今回で完結を迎えましたが、寂しい反面、幸せな気持ちでいっぱいです」と感無量の様子。さらに、「まるでリレーのように、いろんな方々にバトンタッチしながらシリーズはここまでやってきましたが、全てはジョージから始まったこと、それだけは皆さん、忘れないでくださいね。彼がいなかったら、私もここにはいなかった」と恩師への思いも口にした。

■まるで悪夢! でもハッピーな瞬間


記念すべき第1作『スター・ウォーズ』(1977) 写真提供:AFLO

 思い出話となると、やはり撮影初日が忘れられないというアンソニー。C‐3POとして初めて撮影に臨んだのは、『スター・ウォーズ/新たなる希望』の序盤、帝国軍の攻撃を受け、R2‐D2(アストロメク・ドロイド)と共に砂漠に不時着するシーンだったそう。

 目の前で突然、衣装を身に着ける様子をパントマイムで再現し始めたアンソニーは、首元のパーツの装着では窮屈そうに顔をゆがめ、全パーツを身に着けると「horrible!(ひどい!)」と一言。「砂漠の中で、あのゴールドのコスチュームが全て閉じられたときは、とにかく動きづらくて、息苦しくて、本当に辛かったのです」と告白する。ところが、苦痛にあえぐ本人とは逆に、小さな目の穴から見える景色はとてもハッピーなものだった。「スタッフ全員が拍手しながら大喜びしているんです。まさにC‐3POが生まれた歴史的瞬間だったのでしょうね。過酷な撮影でしたが、その光景を目にしたときは本当にうれしかった」。

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