妻夫木聡、リーダーになるのは苦手「3位くらいがちょうどいい」
◆リーダーになるのは苦手 3位くらいがちょうどいい
「主演をするにあたっても、20代の頃は“座長だ!”っていう意識があったのですが、30代になって、芝居をすることが役者なんだなって改めて気付きました。芝居をすることに集中しよう、座長とかそういうことを考えるのはやめようと変わりました。
もともとリーダーになるのは苦手で、やりたくないタイプなんです。1位とか2位とか競い合うよりも3位くらいがちょうどいい。1位の人はまた1位を取るために、いろいろな人にそういうまなざしを向けられつつ、プレッシャーの中、2位の人より頑張らないといけない。2位の人は1位の人に勝たない限りずっと2位の人だと思われるから周囲の目も気になるし、何よりも負けず嫌いになってしまう。だから3位がちょうどいいな。
そりゃ頑張りますよ、1位になるために。でも僕には3位くらいがちょうどバランスがいい。誰々の次とか、ライバルとか、そういうの苦手なんです。ただ自分自身を追い求めていきたい。そういうのがいいですね」。
◆40代は海外の作品にもっと積極的に挑戦したい
そんな妻夫木だが、来たるべき40代に向けての理想や目標はあるのだろうか。尋ねると、はにかんだような笑顔を見せながらも、力強くこう教えてくれた。
「昔思い描いていた理想の40代には全然近づけていないですね。びっくりするくらい大人になれなさすぎて。もう少し貫禄のある人間であってほしかったなって思います。
でも、最近少しずつオファーをいただき、海外の作品に携わらせていただくようになり、もう少し日本以外の作品にも率先して積極的に関わっていけたらなぁと思っています。世界の人々と仕事をしていい刺激をもらい、日本の良さをもっと世界に伝えていきたい。日本ってもっといい人たちがいるんだよということを、声を大にしてみんなに言っていきたいです」。(取材・文:編集部 写真:高野広美)
日曜劇場『危険なビーナス』は、TBS系にて10月11日より毎週日曜21時放送(初回25分拡大)。