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田中麗奈40歳、母親になって生まれた強さと覚悟「今、生き直してる感じ」

ドラマ

■「今、生き直してる感じなんです」――母となって経験した変化

 子育てをしながら女優として活躍する姿は、演じる香織と通じる。「私もお仕事が好きなので共感できます」と明かすも、やはり子育てをしながらの現場復帰は苦労することが多かったそう。「7ヵ月ぐらいで復帰したので夜泣きもすごく、睡眠不足で意識がぼんやりしながら、必死にその時一瞬一瞬をいっぱいいっぱいでやっている状態でした。役作りに充てていた時間がなくなり、どのタイミングで台本を覚えるのか、自分の時間を確保するのにいまだに苦労している状況です」と苦笑する。だがその反面、女優として新たに得たものもたくさんあったと言い、「時間が空いたことで、芝居の楽しさを再確認したり、演技に対して改めて知りたいという、新鮮な気持ちになれました」とはにかむ。


 また、出産・子育ては女性としても大きな変化を与えてくれる経験だったという。「生活は一変しますが、子どもの成長を見守りながら、自分自身も少しずつ成長させてもらっていて。今、生き直してる感じなんです。不思議ですよね。あと、メソメソしている暇はないと思うようになりました。子どもや生活に対して常に気を張ってないといけないので、前に進むしかないという覚悟がいつのまにか出てきていて、自然に強くなれている気がします」と目を輝かせながら母としての強さを垣間見せる。

 出産前から花を生けたり、インテリアにこだわったり、日々の生活を楽しんでいた田中だが、子どもができたことでそれはさらなる楽しみに変化したとも。「お花を買ったら、子どもに香りをかがせて『こんな香りだよ』とか話しかけたり。そうやって好きなものに子どもと一緒に触れ合える時は、幸せだなって思います」とさわやかな表情。

■20年を超える女優生活 40代は日常生活を大切に

 芸能活動を始めて20年以上のキャリア。順風満帆に見える女優活動を振り返ってもらうと、「香織のようにいつもあがいていた感じがしますね」と意外な答えが。「芝居前などは、緊張や不安が急に襲ってくるんです。その時は一瞬恐怖に襲われそうになりますが『私はできる、大丈夫』と暗示をかけて乗り越えています。20代の時は『なんでできないの』『もっとやらなきゃダメ』と自分に言ってましたが、徐々に『自分が自分の味方でいよう、大丈夫』という風に、自分が自分の一番の応援者になろうと変化してきて。油断すると、ネガティブな自分が無意識に出てきますが、それを撃退できる自分でいたいなと思っています」。

 
 昨年、40代を迎えたが、今後の目標を問うと、「40代の10年間、女優でいられるのか、はたまた生きていられるのか、約束できないし、それは誰にも分からないこと。お仕事をさせてもらえることは、当たり前じゃないと思っています。今は、仕事も子育ても日常の生活が自分の中で本当にキラキラしていて。なのでその日々を大切にし、それに集中していきたいです。そうして、いつのまにか40代という時間を越えられたらありがたいなって思います」と笑顔で明かしてくれた田中。凛(りん)とした強さを持ち、日々に感謝して丁寧に生きているからこそ、母として、女優として、より一層輝きを放っているのだろう。(取材・文:高山美穂)

 WOWOWオリジナルドラマ『世にも奇妙な君物語』は、WOWOWプライム・WOWOW4K・WOWOWオンデマンドにて毎週金曜24時放送・配信。

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