剛力彩芽「結婚願望は28歳になってぱったりなくなった」 理想は“両親のような夫婦”
本格女優デビューから10年目を迎えた剛力彩芽が、映画『お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方』で等身大の役柄にトライ。ナチュラルかつはつらつとした演技を披露している。“お終活”を明るく伝える作品に携わることができたこと、またコロナ禍でステージに立った舞台『No.9-不滅の旋律-』での経験を通して、表現者としての意欲をさらに膨らませているという。昨年、事務所を独立して新たなスタートを切った心境や、女優業10年目の覚悟。「結婚願望は28歳になってぱったりなくなった!」という結婚観までを明かした。
【写真】28歳の大人の女性の表情も美しい剛力彩芽
■7年ぶりの映画撮影は「ものすごく緊張」
結婚50年目を迎えた熟年夫婦が、葬儀社の青年・菅野(水野勝)と出会い、娘の亜矢(剛力)を巻き込みながら、人生整理に動き出す姿を描く本作。剛力にとって映画の撮影現場に飛び込むことは、2014年に公開された主演映画『L・DK』以来7年ぶりのことだった。
映画『お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方』場面写真 (C) 2021「お終活」製作委員会
オファーが舞い込み、「親世代だけでなく、娘視点からも“お終活”を見つめることができる内容だと感じました。“お終活”について、私の年齢でも伝えられることがあるとうれしいなと思いました」とテーマ性にも興味津々。また「亜矢のお父さんとお母さんを、橋爪功さんと高畑淳子さんが演じられると聞いて! この両親の娘をぜひやってみたいと思いました。最高の両親じゃありませんか?」とベテラン俳優との共演に、胸が躍る思いがしたと振り返る。
クランクイン初日は「ものすごく緊張していた」そう。それをほぐしてくれたのも、橋爪と高畑だったという。剛力は「撮影初日は、家族の食卓のシーンでした。橋爪さんは、私のことを“シェルちゃん”と呼んでくださって(笑)。富士山などで登山者の案内を務める人のことを“強力”(ごうりき)というんですが、“シェルター”とも言うんです。そこから、私のことを“シェルちゃん”って」と橋爪がかわいいあだなをつけてくれたそうで、「高畑さんは、撮影の合間もたくさん話しかけてくださって、その時間自体が母娘のような空気感になっていたように思います。橋爪さんと高畑さんのおかげで、自然とお二人の娘になれた」と感謝しきり。
映画『お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方』場面写真 (C) 2021「お終活」製作委員会
彼らの芝居を間近で目にできたことも、貴重な体験だ。剛力は「橋爪さんは、少し動くだけでもその場の空気が変わるようなお芝居をされる。高畑さんは、ずっとお芝居をし続けられるんです。“あんた、それ早く食べちゃいなさい”とか台本にはなかったようなセリフも足しながら、ずっとお母さんとしてそこにいる。お二人とも、本当にすごいんです」と、改めて「役者業って面白い」とたくさんの刺激をもらった様子だ。
■“人生百年時代”のモットーは「ずっとワクワク」個人事務所設立で心機一転
登場人物たちを通して、「“人生百年時代”をどう生きる?」と考える人も多いはずだ。剛力自身が人生を歩む上でモットーとして掲げるのは、「ずっとワクワクしていたい」ということだという。「直感を大事に、自分も周りも笑顔になれるようなことをしていきたい」。
「では今、もっともワクワクすることは?」と聞いてみると、「仕事! お仕事が楽しくて仕方がない!」と笑顔で即答。
昨年は個人事務所を設立して新たなスタートを切ったこともあり、「すべての責任を自分で負わなければいけない。そのプレッシャーも、心地よく感じています。独立した当初は“成長しなければ”と不安に駆られていた部分もありましたが、今は“社長としてはスタートしたばかり。知らないことがいっぱいあっても当たり前だ。今から勉強していけばいい”と思えるようになって。知らないことを恥ずかしがらず、“教えてください!”と言えばいいんだなって」とまさに心機一転。「これまで触れてこなかったものを知っていくことも楽しいし、“自分からなにかを始める”という可能性にもワクワクしています。新しい環境に身を置いたことで、“今を楽しめばいいんだ”と考え方もスッキリ、シンプルになった」と語る。