出来ごころ

【解説/みどころ】
坂本武演じる、どこか頼りないが人情には厚い男、喜八を主人公にした作品が小津安二郎には多くあり、いわいる“喜八もの”と呼ばれているが、この「出来ごころ」はその第1作にあたる。小津は、サイレント期はナンセンスなドタバタ・コメディを多く手掛け、後期は家族の人間関係を中心に独自のドラマを生み出したが、この“喜八もの”はその過度期にあたるといえるだろう。長屋に住む気のいい男、喜八は、ある日いわくありげな少女・春江が道をさ迷っているのを見つけ、めし屋のおかみに預ける。喜八とその相棒、次郎は次第に春江に心惹かれていく。小津の中期を代表する名作である。
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