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知られざる映画界のキャスティングの仕事に迫る 先駆者マリオン・ドハティのドキュメンタリー予告

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映画『キャスティング・ディレクター ハリウッドの顔を変えた女性』よりマリオン・ドハティ
映画『キャスティング・ディレクター ハリウッドの顔を変えた女性』よりマリオン・ドハティ(C)Casting By 2012

 映画界のキャスティング(配役)という仕事に迫るドキュメンタリー映画『キャスティング・ディレクター ハリウッドの顔を変えた女性』が、4月2日より公開されることが決定。日本版予告編が解禁された。

【動画】『キャスティング・ディレクター ハリウッドの顔を変えた女性』予告

 本作は、ハリウッドで長年活躍したキャスティングの先駆者マリオン・ドハティ(1923‐2011)を中心に、キャスティング(配役)という仕事に迫るドキュメンタリー。マリオンは、絶妙なセンスと直感的な先見の明を頼りに、白人男性至上主義が根強く役者を単純にタイプ分けしていた古いスタジオの配役方法から、ユニークで多彩なアンサンブルキャストへ移行する道筋をつけ、革新的なアメリカン・ニューシネマの到来を呼んだ人物。本編では驚きと笑いに溢れたエピソードの数々や、切なくも感動的なラストまで描かれており、その人生を通して映画史に新たな光を当てている。

 2012年に米国で公開されると、キャスティングへの再評価と、その後にアカデミー賞が取り組む変革(2025年の第96回以降は作品賞候補に“インクルージョン(包摂性)”が評価条件に加わる等)にも重要な役割を果たしたと評価された本作。2019年には英国アカデミー賞がキャスティング部門を新設するなど、世界に大きな影響を与えた注目作が、今回、日本初公開される。

 予告編は、巨匠マーティン・スコセッシ監督が、アカデミー賞授賞式で「キャスティングと俳優たちに感謝する」とスピーチする姿や、「映画は9割以上がキャスティングで決まる」と語る姿からスタート。続いて「映画に出られたのは彼女のおかげ」(グレン・クローズ)、「俳優に必要な『励まし』そのもの。そんな存在だった」(アル・パチーノ)など、著名人たちが語る姿が、当時のマリオンの写真を挟みながら映し出されていく。

 多くのスターを発掘し、アメリカ映画を輝かせたキャスティングの先駆者マリオン。映像にはマリオン本人が「この仕事で大事なのは俳優を愛し、よく知ること」と語る姿や、『ガープの世界』『キリング・フィールド』『リーサル・ウェポン』『バットマン』『明日に向かって撃て!』『真夜中のカウボーイ』といった、彼女が担当したヒット作品の数々も紹介されている。

 映像の中盤では、後進のキャスティング・ディレクターたちが「この仕事には根強い誤解がある」「マリオンが仕事を始めた時代のまま、いまでも秘書や助手と勘違いされる」と訴える姿も。最後は、名作『卒業』(1967)などを手掛けた脚本家バック・ヘンリーの「語られることのないキャスティングが、いかに映画を観客に届けてきたか。物語と時代を静かに伝える仕事。最高のキャスティングに出会えた幸運な映画に私たちは感動する」というコメント、カメラに向かってほほえむマリオンのモノクロ写真で締めくくられている。

 映画『キャスティング・ディレクター ハリウッドの顔を変えた女性』は、4月2日より全国順次公開。

映画『キャスティング・ディレクター ハリウッドの顔を変えた女性』日本版予告編

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