辻村深月の本屋大賞受賞作『かがみの孤城』劇場アニメ監督に原恵一 主人公の声入り超特報解禁
2018年本屋大賞受賞、累計発行部数130万部突破した直木賞作家・辻村深月による同名タイトルのベストセラー小説が原作のアニメ映画『かがみの孤城』より、主人公・こころの声が流れる超特報映像が解禁された。
【動画】原恵一が監督を務める映画『かがみの孤城』超特報
2018年本屋大賞受賞、累計発行部数130万部突破した直木賞作家・辻村深月による同名タイトルのベストセラー小説が原作のアニメ映画『かがみの孤城』より、主人公・こころの声が流れる超特報映像が解禁された。
本作は、青春期独特の繊細な感情や感性をリアルに描くファンタジーミステリー。主人公は、学校での居場所をなくし、家に閉じこもっていた中学生・こころ。ある日突然、部屋の鏡が光り始め、吸い込まれるように鏡をくぐり抜けると、その先にあったのは城のような不思議な建物。そこには、こころと似た境遇の7人が集められていた。城の中には秘密の「鍵」が隠されており、その鍵を見つけた者は、何でも願いがかなうという。なぜこの7人が集められたのか。鍵はいったいどこにあるのか。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる―。
超特報映像は、「たとえば、夢見る時がある。転入生がやってくる。その子はなんでもできる、素敵な子」という、主人公・こころのモノローグで始まる。こころが誰にも言えない秘めた思いを語るこのセリフは、原作の冒頭シーンの印象的なモノローグを引用したもの。その惹き込まれるような透明感あふれる瑞々しい声から、こころのキャラクター像が一気に浮かび上がってくる。この魅力あふれる「声」は一体誰なのか。
映像では、こころが何処かへ歩き出している足元や、光る鏡に手を触れようとしている手元のほか、7枚の鏡が並ぶ広間、海の上にそびえ立つ城など、さまざまな印象的な情景が映し出されており、本作の世界観を感じとることができる特報となっている。
監督は、“泣けるアニメーション”の名手と称される原恵一。『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』(2001)と『河童のクゥと夏休み』(2007)の両作品で文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞を受賞。『カラフル』(2010)は、世界最大規模のアニメーション映画祭・第35回アヌシー国際アニメーション映画祭にて長編作品特別賞観客賞を受賞、『百日紅~Miss HOKUSAI~』(2015)では同映画祭審査員賞を受賞し、2018年には、高畑勲監督、大友克洋監督につづき、アニメーション監督では3人目となる紫綬褒章を受章するなど、国内外ともに高い評価を得ている名匠だ。
本作を監督するにあたり、原監督は「監督は孤独だ」「個人の意地を貫くことで、故にその責任を負うには孤独である必要があると思う」と語りながらも、「甘美な瞬間がある。それは作品が、自分の思っている以上のものになる予感を感じた時、監督をやって良かった、としみじみ思うのだ。今、『かがみの孤城』という映画を作りながら、そういう予感を感じ、ワクワクと仕事をしている」とコメントを寄せている。
制作は、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』(2011)や『心が叫びたがってるんだ。』(2015)など、数多くの名作青春アニメを世に送り出してきたA‐1 Picturesが手掛ける。
さらに今回、本作の「生徒役声優オーディション」が開催されることも決定。指定のセリフを読む動画を、「#かがみの孤城オーディション」のハッシュタグを付けてTikTokやYouTubeに投稿するとオーディションに参加することができる(詳細は募集要項公式HPより要確認)。
アニメ映画『かがみの孤城』は、今冬公開。
■原恵一監督コメント全文
監督は孤独だ、などと云う。それは実際その通りで、自分は孤独では無い、なんて云う監督は大嘘か大馬鹿者だし、孤独に耐える覚悟が無い人間は監督なんかやるべきじゃない。スタッフ、キャストの仕事をジャッジして、OK、NGを決め、進むべき方向を示さなければならない。それは個人の意地を貫くことで、故にその責任を負うには孤独である必要があると思うのだ。
そんな監督仕事ではあるが、甘美な瞬間がある。それは作品が、自分の思っている以上のものになる予感を感じた時、監督をやって良かった、としみじみ思うのだ。今、『かがみの孤城』という映画を作りながら、そういう予感を感じ、ワクワクと仕事をしている。