小雪、実在の人物を演じる難しさ語る! 「試行錯誤の毎日でした」
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女優の小雪が5日、都内で行われた映画『桜色の風が咲く』公開記念舞台あいさつに出席。劇中象徴的である指点字を披露すると「本当にこの作品に携われて幸せです」と感無量は表情を浮かべていた。
【写真】美しいベージュのドレスで登場した小雪
本作は、盲ろう者として世界で初めて大学教授を務め、2003年のTIME誌では“アジアの英雄”に選出されたバリアフリーの最先端に立つ福島智の半生を描いた伝記物語。舞台挨拶には田中偉登、吉沢悠、松本准平監督、結城崇史プロデューサーも参加した。
この日は作品のモデルとなっている福島教授も登壇。小雪は「ご本人が監修なさっているものをやらせていただくのは非常に難しい行為なんです」と難役だったことを明かすと「私たち健常者はいろいろな感覚に頼って生きているので、『こう見える』とか『こう見えてしまう』という感覚から、引き算をしていく作業が必要。試行錯誤の毎日でした」と撮影を振り返る。
舞台あいさつ中盤には、かなり練習をしたという指点字を披露する場面も。「うまくできるかな……」と緊張した表情を見せた小雪は、ゆっくりと丁寧に指点字で福島教授にメッセージを送る。途中「あー間違えてしまったかも」と苦笑いを浮かべていたが、無事終えると、福島教授は「智先生、ありがとう。小雪」と受けとったメッセージを伝え「上手に打てていました」と笑顔を見せていた。
福島教授の母親・令子を演じた小雪。福島教授は「小雪さんがおふくろの役。美人すぎて『(自分の母親が)こんなにええもんか』と配役に疑問を呈していましたが、素敵に演じてくださって、おふくろも喜んでいると思います」と労をねぎらうと、小雪も安どの表情。
最後に小雪は「もう言い残すことはありません」と感激した面持ちで語ると「本当に指点字の世界がもっと広がっていってほしいなと思いました。そうすれば全盲の方も、あきらめていた世界が広がると思います」と作品に込めた思いを吐露していた。